気を通す

「簡化24式太極拳」を一通り終えてから

3年がかりで「簡化24式太極拳」を最後まで、なんとか真似をしてみた生徒たちですが、1人でやれと言われても、もちろんできません。
真似することすらむずかしいので、きちんとした形で演じるには、まだまだ程遠い状態です。
それでも先生から、注意するところ、たとえば手の位置や向き、重心の置き方、足先の向き、等々をだんだんに細かく教えていただくと、同じ所作なのに以前と異なる感覚をおぼえます。太極拳の奥深さを垣間見る思いです。
しかも、太極拳の流派によって、歩幅、腕の構え方、重心の置き方などがちがうそうです。

いまお稽古では、縦の腕振りから始まり、横の腕振りまで、ひととおり全員で行ったあと、さらに、気の流れをよくする動きをしています。
手首、腕、肩を順番に、前回りを9回ずつ、後ろ回りも9回ずつ、大きく、ゆっくりまわします。
このとき、膝の屈伸を利用するのがポイントです。3×(9+9) 回動かすので、これだけでも疲れます。
その次は、虎の動き、龍の動きをします。虎の手のようにした両手で爪をたて、前方の(イメージの)壁を、「ヒューウッ」と息を吐きながらひっかき下ろす動作です。

これだけ気を練ると、体の内側が充実し、肩が軽くなります。体中の関節を緩め、気の巡りがよくなってきた証拠です。
この状態から太極拳をはじめると、さらに、いつもと違った動きになります。

健康気功の最初は、[前後=縦の腕振り] からです。-5

スワイショウを始めた最初のころは、体が揺れて真っすぐ立つことはできないし、単調な腕振りを何のために、何回もつづけるんだろう? と思いました。
腕振りをつづけたら、機械油をさしたように、肩の関節がスムーズに動くように感じました。このことだけでも、「健康気功」をしてよかったと思います。

手のひらを返して、肩をトンとたたきます。

低い位置のスワイショウをしばらくしたら、手のひらを返して、中指で肩をたたき、「縦の腕振り」で腕をうしろに振り、つづけて前に振りながら手のひらを返して肩をたたき……。繰り返します。

手のひらを返して指で肩をたたくとき、腕をねじって持ち上げる動作になりますが、体全体に負荷がかかったかんじです。口には出しませんが、心の中で「ヨイショ!」と言ってしまいます。

肩を、トン!

このとき大事なことは、姿勢です。真っすぐ立ち、視線は、前方の遠くをボワーっと見ています。

このあたりまでくると、肩がほぐれ、体の動き方がスムーズになってきた気がします。

スワイショウを始めた最初のころは、体が揺れて真っすぐ立つことはできないし、単調な腕振りを何のために、何回もつづけるんだろう? と思いました。
腕振りをつづけたら、機械油をさしたように、肩の関節がスムーズに動くように感じました。このことだけでも、「健康気功」をしてよかったと思います。

健康気功の最初は、[前後=縦の腕振り] からです。-4

再び低い位置のスワイショウに戻ったとき、驚きます。
何に驚くかって、立っている感覚にです。
足が地面(床)にぴったり張りついたような感覚です。
体の重心が、肩の幅で開いている両足の真ん中にかかっていると感じます。
バランスの腕振りを始める前の感覚とは、あきらかにちがいます。

バランスの腕振りです。

カカトー、ツマサキー。カカトー、ツマサキー。……

低い位置での腕振りをつづけながら、

腕を後ろに振るのに合わせてカカト立ちし、腕を前に振るとき足を戻し、
腕を後ろに振るのに合わせて爪先立ちし、腕を前に振るとき足を戻し、

を繰り返します。
初めはタイミングをとりずらいかもしれませんが、次第にリズムにのってきます。

カカトー。
ツマサキー。

大事なポイントは、低い位置でのスワイショウの姿勢を保つことです。
視線が、前方の同じところをボーっと見ていることに注目してください。

カカト立ちのとき、バランスが崩れそうになってしまいます。
カカト立ちのとき、視線を前方斜め下に向けると深く体を曲げられていいように思いがちですが、そうするとお尻を突き出しているだけで、バランスをとることにはなりません。

低い位置のスワイショウに戻ります。

再び低い位置のスワイショウに戻ったとき、驚きます。
何に驚くかって、立っている感覚にです。

足が地面(床)にぴったり張りついたような感覚です。
体の重心が、肩の幅で開いている両足の真ん中にかかっていると感じます。
バランスの腕振りを始める前の感覚とは、あきらかにちがいます。

以上は、わたし個人が感じた感覚です。
もし興味をもたれ見学を希望される方は、こちらから阿佐谷気功クラブ・齋藤までご連絡ください。

a.kikouclub@gmail.com

現在、スワイショウとともに、「超簡化8式太極拳」の練習をはじめたところです。
足の運び方、手の動きをひとつひとつ練習している初歩的段階です。
太極拳に関心のある方は、いまでしたら、稽古に追いついていけます。

きょうの お稽古-3

「低い位置で、腕を振ります。」
低い位置???
低い「位置」って、どのくらいの位置でしょう。
まずは、講師の三代先生の「位置」を見てみましょう。

健康気功の最初は、[前後=縦の腕振り] からです。-3

低い位置で、腕を振ります。

低い位置???
低い「位置」って、どのくらいの位置でしょう。
まずは、講師の三代先生の「位置」を見てみましょう。

縦のスワイショウ3
縦のスワイショウ(低い位置)-01
縦のスワイショウ3
縦のスワイショウ(低い位置)-02

どうです?
な~んだ、と思うでしょうね。
しかも、同じように何回も腕を振り続けるんです。少なくとも1分以上は、振ります。

先生は、振り方について、いろいろな表現をします。
あるときは、

両肩を前に少しすぼめ、胸をへこませる。同時に、仙骨を入れる。

「仙骨」は、骨盤上部の中心にある大きな逆三角形の骨です。背骨を支え、その上の頭をも支えています。
「仙骨を入れる」という感覚は、ことばだけではなかなか理解できませんが、ほかの動作をしているとき、急に、こういうことか、と納得してきます。
 また、あるときは、

腕は、もうそれ以上あがらない。

先の姿勢で腕振りをすると、上げようとしても、もう腕があがらない位置がある、ということです。
 この感覚は、正直、むずかしい。これ以上あがらないという気がするときもあるし、もっとあがってしまいそうだというときもあります。

あごを引いて、目は遠くを見るように正面に向ける。

視線は、大事です。手を差し伸べてというスタートから、これは大事です。

正しい姿勢で腕を振っていると、下腹に力がみなぎってくる気がします。
そうすると、下腹がポンプになって呼吸をするようになり、内臓が活性化してくるのか、ゲップがでるときもあります。

 以上は、あくまで私が感じたことで、ほかの方は、違う感じ方をされていると思います。
 ことばで伝えるのはむずかしい。
 もし興味をお持ちになって見学してみたい方は、

a.kikouclub@gmail.com

阿佐谷気功クラブ・齋藤まで、ご連絡ください。

(つづく)

きょうの お稽古-2

バシャン、バシャンと「池の水」をたたくたびに、真っすぐ地球の中心に向かって足の裏から生え出た根が、ズシン、ズシンと刺さっていくようです。このとき、膝はすこし曲げています。

健康気功の最初は、[前後=縦の腕振り] からです。-2

縦の腕振りを続けます。 こんどは、両手の手のひらを広げて上げ、両手でバシャンと、床をたたくように振り下ろし、振り子の運動をつづけます。

梅雨の大雨が降り続いています。
九州では熊本県の球磨川が氾濫し、犠牲者が出ています。みるみるうちに1階が全部水の中に没したと、被災者がインタビューで恐怖を語っていました。

さて、前後の腕振りの続きです。

スワイショウで内臓ごと斜め上に引っ張りあげられていた身体が、こんどは地面のなかにのめりこんでいきます

バシャン、バシャンと「池の水」をたたくたびに、真っすぐ地球の中心に向かって足の裏から生え出た根が、ズシン、ズシンと刺さっていくようです。このとき、膝はすこし曲げています。

そうすると、足の裏が床にピタリと張り付いて、動かないんだという気持ちになってきます。
浮き上がっていた身体が、地面に根をしっかり張ったような気持ちです。

体がずっしりして、何が来てもドーンと受け止められるような力がみなぎってきます。

 ・・・というような気持ちを感じます。

(つづく)