【杉並区NPO支援基金チャリティ事業】 すぎなみフェスタ2023 活動レポート

2023年11月4日(土)、杉並区最大級の区民のためのイベント
【すぎなみフェスタ2023】に、すぎなみ協働プラザも出店しました。

杉並区NPO支援基金を広く知っていただくための募金活動と今年度杉並区NPO活動資金助成を受けた8団体の事業内容をパネル展示しました。


同時に杉並区NPO活動資金助成を受けた3団体によるワークショップも開催。

NPO法人みんなの進路委員会による「スノードーム作り」では飲み終えたペットボトルでスノードームを作成し、アップサイクルしてSDGsへの意識を高める場となりました。

NPO法人グローイングピープルズウィルでは、視覚障がいを学ぶ「体験メガネ作り」のワークショップを行いました。視覚障がいには全盲だけでなく、視野が欠損して一部しか見えない障がいがあることや、ものがぼやけて見える「白内障」を、作ったメガネをかけてもらい体験して視覚障がいの理解を深めました。

NPO法人サービスフロンティアのすぎなみ昔話紙芝居一座「すかい」では、『たぬきの恩返し』『むじなのおまじない』など、すぎなみ昔話の口演が行われました。

お子さんだけでなく大人の方も、杉並区にまつわる民話を楽しんでくれていました。

どのワークショップも大盛況でNPOの活動や杉並区NPO支援基金の使い道を知っていただくことができました。

募金活動では寄附をいただいた方にお花や剣の形をしたバルーンと杉並区NPO支援基金のパンフレットをお渡しし、たいへん喜んでいただきました。

ワークショップの参加費と募金活動で集まった寄附金は合計で24,742円になりました。

寄附金は来年度のNPO法人活動資金助成事業に活用されます。ご協力いただいた方に感謝いたします。

杉並区NPO支援基金は地域に貢献する活動を行うNPO法人等を資金面で応援する仕組みです。個人、団体、企業からの寄附金をNPO支援基金に積み立て、区内で活動するNPO法人等からの申請により、その公益的な事業に資金を助成します。

NPO支援基金のしくみ(杉並区Webサイト)
https://member.sugi-chiiki.com/kikin/

すぎなみ協働プラザでは、NPO法人や地域活動をする任意団体の活動サポートのため、すぎなみ地域コム利用のご案内、阿佐谷地域区民センターチラシラックの提供、交流コーナー、大判印刷機・ラミネーターの貸出し、講座や交流会の開催などをおこなっています。ご利用には団体登録が必要です。

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文責・写真:大久保

【イントロカフェ】対話を通して考える アンコンシャス・バイアスってなんだろう?開催レポート

杉並区区民生活部管理課男女共同・犯罪被害者支援係との協働事業として、2023年10月9日に【イントロカフェ】対話を通して考える アンコンシャス・バイアスってなんだろう?を開催しました。

講師の川上和宏さんは、千葉大学教育学部卒業後、杉並区立教育委員会社会教育センターに勤務し、その後は東京学芸大学・教育系博士課程へ進学。現在は埼玉県和光市でコミュニティカフェ「大人の秘密基地アルコイリス」を経営しているという、多彩な経験と知識を持った方です。大学や市民講座などでは、コミュニケーション・対話を基礎にした講義を行っており、今回のこの講座でも、参加者との対話を軸に「アンコンシャス・バイアス」を深堀りしていきました。

最初に、バイアスクイズからスタートです。いくつかのエピソードを聞いて、その登場人物の関係性を考えるクイズです。親、運転手、脳外科医、産婦人科医、など性別が明らかにされない登場人物について、父、母、子、妹、姉、兄といった関係性を考えるというものです。このクイズで示されたのは、私たちはどうも、職業や状況から勝手に登場人物の性別を思い込む節がある、ということでした。

このとき、自分の無意識のバイアス(アンコンシャス・バイアス)にハッとさせられ、気づきを感じることができました。同じ行動でも男女によって他人から見えるイメージが違うことを紹介し、「アンコンシャス・バイアスは経験や文化のなかから自然と培われたもので、誰もが持ちうるもの。持つこと自体は仕方なく悪いことではない。」との解説がありました。

では、なぜそのようなバイアスが形成されるのか、どのような問題が生まれるのかを、講師と参加者が実体験を交えながら、対話を通して考えました。参加者からは積極的に発言が飛び交い、「うん、分かる」や、「同じ経験がある」という共感の反応が多く見られました。

最後に、今後どのようにすればそのバイアスをなくしていけるのか、ということを全員で考えました。参加者からは「相手の気持ちや立場を、一度立ち止まって考える」や「(自分の子どもに対して)〇〇なんだから、という言い方ではなく、私はこうであってほしい、のように伝え方を変えてみる」などの意見が出ました。

最後に、講師からの意見として

「過去に自分が言われていやだと思ったことを後世に言わない、伝えない」

と提案されました。その言葉に参加者の多くが頷いている様子が見られました。

そして、コンシャス~意識する~こととは、自分と他者がお互いに、相手の立場や気持ちを知る、考えることが大切であるとまとめて終了しました。

参加者からは、「皆さんの意見を聞く機会がたくさん設けられていて、気づきも学びもありました。」「川上先生のお話しや説明が大変良かったです。」「続編があればぜひまた参加したいです。」との感想をいただきました。

すぎなみ協働プラザも社会の一員として、アンコンシャス・バイアスのない社会、地域づくりを、この杉並で実践していきたいと思いました。

■和光市の隠れ家的カフェ&バー
スペイン風バルと市民活動の店「大人の秘密基地アルコイリス」
https://www.base-arco.com/

文責・写真:大庭

ステップアップ講座「NPOのための労務講座《働きやすい職場とは》」開催レポート

ステップアップ講座「NPOのための労務講座《働きやすい職場とは》」を開催いたしました。

2024年4月から労働条件明示のルールが変わります。また登録団体から労務に関するご相談をお受けする機会もあるため、今回労務の講座を企画しました。

講師に社会保険労務士の梶谷和宏先生をお迎えし、人を雇う時の公的保険や労働基準法について学び、NPOで働く人の労働契約と、労務管理をどのように進めていけばよいかを教えていただきました。

労働契約の締結について、採用・退職の手続き、就業規則の作成、労使協定の締結、福利厚生の推進、勤怠管理・給与管理、安全衛生に関するマネジメントなど、実例を通してお話してもらいました。特に社会保険の取扱いに関してのトラブル実例をお聞きして、充分な注意が必要な事を教わりました。

質疑応答時間には、参加者の皆さまから積極的に質問をいただき、ひとつひとつ丁寧に先生に答えていただきました。

労務講座というと事業主と労務担当者だけのもので専門用語が多く難しいと思われがちですが、給与、有給休暇、メンタルヘルスケアやハラスメントに関する事など、働く人たちにとって身近で大切なお話ばかりで、働くすべての人に聞いてもらいたい内容でした。

参加した方からの声をご紹介します。
・難しかったですが、分かりやすい講座でした。今後職場で活かせれば良いと思います。
・細かい箇所で契約書、通知書の見直しが必要と思いました。
・お話が面白くて、時間が短く感じました。お話を聞いて自分の団体は労務管理はできているようで安心しました。

すぎなみ協働プラザでは、NPO法人や任意団体向けの様々な講座を毎年開催しています。今後も団体様の声をもとに、運営の手助けとなるような講座を開催してまいりますので、ぜひご参加ください。

写真・文責 大久保

イントロカフェ 「学生×夏=ボランティアしよう!」開催レポート

特別養護老人ホームフェニックスのスペースをお借りして、
イントロカフェ「学生×夏 = ボランティアしよう!」を開催しました。

ボランティアに関心があるけど、はじめの一歩をどう踏みだしたらいいのか…どんなボランティア活動があるのか?ボランティアが地域活動のどんな力になっているのか?

そんなボランティアに関するお話を4人の登壇者の方にお伺いしながら意見交換をしました。

登壇者には、
杉並ボランティアセンター所長の竹嶋美歩さん、
方南町でちいき食堂を運営しているNPO法人ちいきむすび代表の中根正さん、
学生ボランティアとして
東京女子大学大学院 澁谷こはるさん、
東京立正短期大学 平田萌々さんをお迎えしました。

竹嶋さんからはボランティアが地域にどんな役割を果たしているのか、ボランティアとして参加できる団体の紹介などを、中根さんからは、ちいきむすびの活動の紹介とご自身が活動を通じて感じていることをお話ししていただきました。
その中で印象的だったのは、「活動することによって自分もたくさんのものをいただいている、利用者に与えるだけではなく団体側も楽しい時間をいただいているからこそ活動を続けていける。何かをしてあげている、してもらっている、という考えではなくお互いに良い時間を共有できることがボランティア活動の継続に繋がっているのだ」ということでした。

学生ボランティアの澁谷さん、平田さんからは今携わっている外国人留学生に日本語を教える活動や学習支援についてお話いただきました。この2人も同様にご自身が活動を楽しんでいらっしゃるのだと感じました。

後半のグループトークは3グループに分かれ登壇者の活動をより詳しく知り、参加者のボランティア経験、イントロカフェに参加したきっかけなどについても聞きました。

ボランティアとは?という質問では「好きな時にできる息抜き、癒やし」「成長できる」「学び合い」など自由な意見交換ができました。参加者の大学生の一人は、「ボランティア未経験だが、社会に出る前にいろいろなボランティア活動を経験してみたい」とのことで、それに対して登壇者の方から「様々な分野においてボランティアを必要としているところがある、身構えることなく興味のある活動には気軽に参加してみてほしい」というお話がありました。ぜひ一歩を踏み出していただけたらと願います。

最後に参加者からいただいた声を紹介します。

・ボランティアの情報を得ることができた。体験談と色々な意見を聞き、楽しい時間になった。

・1つのボランティアにこだわらず、その活動が自分に向いていないと思ったら辞めても良いし、気楽に考えれば良いということを、登壇の方が教えてくれたことが肩の荷がおりかようで、良かった。上下関係ではなくお互い様の気持ちが大事であると知ることができた。

・ボランティアをしてみたいという人に情報を提供する手段や機会を多く作っていくことが大切だと感じた。

・社会のデコボコを埋めたい、そのためにはどんなボランティアをしたら良いのか知りたくて参加した。ボランティアは見えている表の活動だけでなく、裏方のお手伝にも求められていること、そしてどんな分野でも必要とされていることを知ることできて、参加して良かったと思った。

今回のイントロカフェがボランティアを身近に感じ、地域で何かはじめてみようか、というきっかけになればと思います。

写真・文責 有馬・大庭

eスポーツ体験交流会 「デジタルで“つながる”を体感」開催レポート

2023年6月3日(土)デジタルラボ高円寺のスペースをお借りして、eスポーツを体験する交流会を開催いたしました。

今回は、体を動かすということから、定員を10名以下に絞り、アットホームな交流会にしました。参加者は6名で、プラザからのスタッフ3人とゲームのお手伝い役の小学生1人も加わり、合計10名での開催となりました。
参加者は、子供向け、高齢者向け、様々な世代を相手にする多種多様の地域活動をしている団体からご参加いただきました。

デジタルラボ高円寺は、アットホームな空間に木の香りが漂う素敵な空間で、室内奥には立派なゲーミングチェアがずらりと並び、室内の内装の多くは、代表の芳賀達彦氏が自身のお子さん達と一緒に手作りで作り上げたとのこと。
高円寺の商店街の一角とは思えないほどの静かで落ち着いたぬくもりのある雰囲気です。 


eスポーツ体験に先立ち、まずは芳賀氏より、ご自身の経歴とデジタルラボ高円寺のご紹介から始まり、続いてChat GPTやAIによる音声読み上げ機能を実演いただき、デジタルを体感しました。人間の声ではないことに驚く参加者も見られました。 


そして、本日のメインイベント、eスポーツ体験の時間。参加者は、スマホを2年前にようやく持つようになったという方から、自宅でお子さんとゲームを楽しむ方まで、参加者のデジタル生活環境は様々です。一言でeスポーツと言っても、仮想空間での対戦型コンピュータゲームからスポーツ対戦まで多岐に渡りますが、今回はeスポーツのはじめの一歩としてNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)の体験をしました。

Nintendo Switchのゲームの中から初心者でも取り組みやすい卓球、アーチェリー、水泳の3つを選択しました。芳賀氏の小学六年生になる息子さんにセットアップや操作方法・指導をお願いし、参加者が2人ずつに分かれて一人ひとりコントローラを手にして、いざ卓球ダブルスゲームのスタートです。モニター上で、どのキャラクターが自分なのか分からないところからのスタートでしたが、だんだんと要領を得てボールを打ち返せるようになりました。その後のアーチェリーや水泳では周りの応援も声高になって賑やかに楽しむことが出来ました。 

「明日は変なところが筋肉痛になるかもね」と参加者同士が和気あいあいと談笑していたのが印象的でした。

eスポーツが初体験でも世代を問わず充分楽しむことが出来るツールであることが分かり、また操作を教えてくれた小学生も含めて多世代で交流が出来たことも有意義でした。 参加者からは、「今後も今回のように遠隔ではなく集まって、異なる世代間で楽しめたらよいと思う」という好意的なお声から、「高齢者はゲーム機を使いこなすことが難しい」「うまく使いこなせないことで億劫になる」とのお声もいただきました。 

まだまだ課題はありますが、eスポーツは、高齢者も含めた多世代間でも楽しめるということが分かり、デジタルライフへの一歩を踏み出すことができた交流会だったと感じています。 

デジタルラボ高円寺 groove-now.com

写真・文責 大庭