団体訪問 NPO法人SIGN-サイン-(NPO支援基金助成事業)

2023年7月27日、NPO法人SIGNさんにお伺いしてきました。

NPO法人SIGNさんは、「放課後子ども教室」の充実と拡大を目的として、2021年6月に現役保護者と保護者OBで立ち上げた団体です。
地域の方々すべてを対象に、つながりある循環を築くことができる居場所を、そしてみんなが笑顔になれる居場所を目指して活動しています。
毎週水曜日と金曜日、杉並第六小学校の視聴覚室、校庭や体育館などをお借りして、杉並区に在住する小学生を対象に、放課後の居場所を提供しており、安心・安全に過ごせるよう常時ボランティアが見守る中、子どもたちは宿題や自由遊びなどをして思いおもいに過ごせます。

訪問した日は、令和5年度(2023年度)杉並区NPO支援基金助成事業である「宿題お助け隊結成!」のイベントを開催していました。

「宿題お助け隊結成!」は、7/24(月)~28(金)の5日間、10時~12時まで、杉並第六小学校の家庭科室と視聴覚室で開催、27名の子どもたちの申込みがあり、毎日、6名のスタッフやボランティアの方々が子どもたちに宿題を教えているそうです。

通常の授業時間と同じように、1時限目(10:00~10:45)と2時限目(11:05~11:50)に区切っていて、子どもたちは、自分の夏休みの宿題を黙々と進めていました。勉強に少し飽きてしまった子どもたちのためには、迷路クイズなども用意してあり工夫され、子どもたちも楽しそうでした。宿題の合間の20分の休みには、校庭でボール遊びや大縄跳びなど、元気に遊んでいました。

子どもたちに、このイベントに参加した感想を聞いてみると、
・宿題で、わからないところを教えてもらえるから助かった。
・ここにきたら、みんなが宿題をやっているので、やる気がでる。
・お友だちに会えて嬉しい。
・他学年とも交流ができて楽しい。
という声をもらいました。

スタッフやボランティアの方にも参加理由を聞いてみると、
・自分の子どもが参加しているから。
・自分の子どもの学年以外の子どもたちと交流できる、名前を覚えてもらえて嬉しいし、楽しい。
・元々、学校支援本部に携わっていたので、その流れで参加した。
・杉六小の前を通ったら、たまたま当時担任だった先生にお会いし誘われた。子どもと接するのが苦手だったが、将来、どんな道に進むのかわからないので、いろいろな経験を積もうと思って参加した。
との声をいただきました。

夏休み中には他にも、「令和5年度杉並区NPO支援基金助成事業のイベント」として『本を読むってオモシロイ!読書感想文教室』(8/23)、『2023水鉄砲大作戦!!』(8/30)を開催予定とのこと、今後のますますの活躍が楽しみです。

写真・文責 椎野

NPO法人SIGN-サイン- ホームページ
https://sign-ibasho.org/

ステップアップ講座  NPO法人のための労務講座「働きやすい職場とは」

~NPOで働くとは 労働基準法の役割と内容~

忘れちゃいけない!『労務管理』
人を雇う時の公的保険や労働基準法について学び、NPOで働く人の労働契約と、
労務管理をどのように進めていけばよいかを専門家から伺います。

講師:梶谷 和宏 氏 社会保険労務士

日時・場所:2023年8月24日(木)17:00~19:00
    杉並区役所分庁舎3階(〒166‐0015 杉並区成田東4丁目36番13号)
    https://goo.gl/maps/8zcXBHRttLUaTkkV7

内容:対面形式での労務講座。事業運営に必要な労働諸法令の知識を学ぶ。
   質疑応答有。

対象:杉並区内で活動するNPO法人、一般社団法人等の非営利活動団体、
   NPO法人立ち上げを考えている方

申込開始日:2023年8月1日(火)~

申込み:①氏名②団体名③メールアドレス④電話番号を明記の上、
sanka@nposupport.jp までお申し込みください。

主催 すぎなみ協働プラザ

イントロカフェ 「学生×夏=ボランティアしよう!」開催レポート

特別養護老人ホームフェニックスのスペースをお借りして、
イントロカフェ「学生×夏 = ボランティアしよう!」を開催しました。

ボランティアに関心があるけど、はじめの一歩をどう踏みだしたらいいのか…どんなボランティア活動があるのか?ボランティアが地域活動のどんな力になっているのか?

そんなボランティアに関するお話を4人の登壇者の方にお伺いしながら意見交換をしました。

登壇者には、
杉並ボランティアセンター所長の竹嶋美歩さん、
方南町でちいき食堂を運営しているNPO法人ちいきむすび代表の中根正さん、
学生ボランティアとして
東京女子大学大学院 澁谷こはるさん、
東京立正短期大学 平田萌々さんをお迎えしました。

竹嶋さんからはボランティアが地域にどんな役割を果たしているのか、ボランティアとして参加できる団体の紹介などを、中根さんからは、ちいきむすびの活動の紹介とご自身が活動を通じて感じていることをお話ししていただきました。
その中で印象的だったのは、「活動することによって自分もたくさんのものをいただいている、利用者に与えるだけではなく団体側も楽しい時間をいただいているからこそ活動を続けていける。何かをしてあげている、してもらっている、という考えではなくお互いに良い時間を共有できることがボランティア活動の継続に繋がっているのだ」ということでした。

学生ボランティアの澁谷さん、平田さんからは今携わっている外国人留学生に日本語を教える活動や学習支援についてお話いただきました。この2人も同様にご自身が活動を楽しんでいらっしゃるのだと感じました。

後半のグループトークは3グループに分かれ登壇者の活動をより詳しく知り、参加者のボランティア経験、イントロカフェに参加したきっかけなどについても聞きました。

ボランティアとは?という質問では「好きな時にできる息抜き、癒やし」「成長できる」「学び合い」など自由な意見交換ができました。参加者の大学生の一人は、「ボランティア未経験だが、社会に出る前にいろいろなボランティア活動を経験してみたい」とのことで、それに対して登壇者の方から「様々な分野においてボランティアを必要としているところがある、身構えることなく興味のある活動には気軽に参加してみてほしい」というお話がありました。ぜひ一歩を踏み出していただけたらと願います。

最後に参加者からいただいた声を紹介します。

・ボランティアの情報を得ることができた。体験談と色々な意見を聞き、楽しい時間になった。

・1つのボランティアにこだわらず、その活動が自分に向いていないと思ったら辞めても良いし、気楽に考えれば良いということを、登壇の方が教えてくれたことが肩の荷がおりかようで、良かった。上下関係ではなくお互い様の気持ちが大事であると知ることができた。

・ボランティアをしてみたいという人に情報を提供する手段や機会を多く作っていくことが大切だと感じた。

・社会のデコボコを埋めたい、そのためにはどんなボランティアをしたら良いのか知りたくて参加した。ボランティアは見えている表の活動だけでなく、裏方のお手伝にも求められていること、そしてどんな分野でも必要とされていることを知ることできて、参加して良かったと思った。

今回のイントロカフェがボランティアを身近に感じ、地域で何かはじめてみようか、というきっかけになればと思います。

写真・文責 有馬・大庭

ステップアップ講座「おさえておきたいNPO会計の基本(科目、日々の現金管理・税務について)」開催レポート

ステップアップ講座「おさえておきたいNPO会計の基本(科目、日々の現金管理・税務について)」を開催いたしました。


プラザはこれまでにも会計の基本についての講座を開催してきました。その都度日々の会計処理に携わっていらっしゃる方にご参加いただいております。会計処理は細かい作業で小さな疑問も多いことと思います。その疑問が少しでも解決できることを目標に企画しています。今回もこれから団体を立ち上げようと思っている方、実際の会計担当の方にご参加いただきました。
講師には公認会計士・税理士の加藤俊也先生をお迎えしました。加藤先生はNPO会計税務専門ネットワーク理事でもいらっしゃいます。

社会を変えていかなくては改善されない問題に取り組んでいるNPOや団体、その活動のためには外部からの資金調達が必要です。
はじめに活動とお金の結びつきについて、NPO会計基準、会計報告の統一ルールについてお話しいただきました。
そして実際の現金処理について具体的な出金伝票の記入方法や、帳簿、銀行通帳との管理について丁寧に教えていただきました。
後半では電子帳簿保存制度、インボイス制度にも触れました。


参加された方からの声をご紹介します。
・地域支援を考える時、NPO法人とするには難しさが多いのだと思った。
・NPO会計基準のある意味が共通ルール、分かりやすさのためと、知り納得した。
・インボイス、電子帳簿保存について知ることができ、有益だった。
・インボイスについてもっと知りたいと思う。
・とても充実したわかりやすい内容で、参加してよかった。

すぎなみ協働プラザでは、NPO法人や任意団体向けの会計・労務の講座を毎年開催しています。今後も団体様の声をもとに、運営の手助けとなるような講座を開催してまいりますので、ぜひご参加ください。

写真・文責 有馬

イントロカフェ 「まちの困りごとをみんなで解決する!~協同労働という働き方~」開催レポート

イントロカフェ「まちの困りごとをみんなで解決する!~協同労働という働き方~」を開催いたしました。これから地域活動をしたいという個人の方から、活動の幅を広げたいと思う方まで、18名の方にご参加いただきました。


2022年10月に協同労働組合法が施工され、出資・意見反映・労働が一体となった新しい形の法人制度「協同労働組合」が誕生しました。今回は、地域に根差した仕事がしたい、まわりの困りごとをみんなで解決する仕事に関心があるけれど、何から始めていいか分からない方向けに、「協同労働」についてイントロカフェでお話を伺いました。日本労働者協同組合・ワーカーズコープ東京北部事業本部から、杉並エリアマネージャー徳田優香さんと池田優さん、そして杉並区西荻窪で仲間を集め協同労働を実践しているリブレット共同代表の原田直子さんをゲストにお招きしてお話を伺いました。進行役には未来バンク理事・奥田裕之さんをお迎えしました。

初めに、徳田さんから協同労働組合の仕組みや法律などの説明をしていただきました。次に池田さんから、協同労働をするに至った経緯や現場のことを伺いました。池田さんは学童保育責任者と廃食油回収をしてバイオ燃料を作る活動の二つを協同労働組合で取り組んでいます。

最後に、信愛書店のオーナーでもあり、本のフィルムコート作業を協同労働で行う団体リブレットの共同代表・原田直子さんからお話を伺いました。同じく共同代表を務める鳩島由紀子さんが、隣で実際に本のフィルムコート作業を見せてくれました。原田さんからは、協同労働をするに至った経緯や、構成員の方々をどのように集めたのか、どのような人たちが集まったのかを詳しく聞かせていただき、今後の活動をしたい方には分かりやすく、笑いも交えながらお話しする姿から、楽しく生き生きとした現場が伝わる内容でした。

ゲスト一人ひとりの話の間に、進行役・奥田さんから参加者目線の質問が投げかけられ、より一層「協同労働」を理解できました。

参加者の方からは、

・「それぞれの意見を反映して事業が行われること」がポイントで、「合意形成の大切さ」が伝わりました。
・リブレットの運営内容を色々聞けて、質の高い実践を聞けて良かったです。
・現実に実践している方の報告、とても参考になりました。「やりたいこと」「こうだったらいいね」が仲間作りから形になるまでの現状や課題は、とても参考になりました。

などのお声をいただきました。

「協同労働」、地域課題解決のためのツールの一つとして、これから広がっていくのでは?と感じる講座でした。

写真・文責 椎野・大庭