令和8年度杉並区NPO活動資金助成事業に決定した「杉並で暮らす外国人のための日本語学習支援者養成講座~対話のための基礎知識~」(全12回)の第1回が開催され、お伺いしました。
主催の「にほんご学習すぎなみの会」は、1999年に設立し、杉並区教育委員会と共催で外国人のための日本語教室を開催している団体です。地域で暮らす外国人の方に、日本語を学ぶだけでなく、安心して話せる「居場所」となるよう、温かく寄り添う取り組みを続けています。
本講座は「地域で暮らす外国人のために生活に必要な日本語学習を支えたい」という思いをもつ区民の皆さんを対象とした実践的な研修です。
第1回は杉並区地域日本語教育総括コーディネーターの嶋田和子氏を講師にお迎えしました。嶋田氏は外国人が地域で安心して暮らし、地域社会の一員として生活していくための日本語学習を地域で支える「地域日本語教育」の第一線で活躍されています。講座では、これからの地域日本語支援の動きや、支援者に求められる姿勢についての講義を受けました。

参加者は、定年後のセカンドキャリアを見据える方、海外経験を地域に還元したい方、現役の教育関係者など、多彩なバックグラウンドを持つ受講生の皆さんが集まりました。
講座では講義にとどまらず、受講生同士の自己紹介やグループワークも実施されました。特に「杉並区における外国人の現状」をテーマにしたクイズを通してのワークは大いに盛り上がりました。杉並区の人口に占める外国人の割合や、区内在住の外国人の出身国の多様さについて、各グループで活発な意見交換が行われ、最初は少し緊張気味だった受講者の皆さんも、すっかり打ち解けた様子でした。


講義では嶋田先生から、杉並区と協働して子ども・大人向けの日本語教室を開催した事例に加え、秋田や浜松での実例をご紹介いただきました。日本語を学ぶということは単に生活に不可欠な日常会話のためだけでなく、日本において外国の方の人権を守ることや、生き方を支えるために必要な基盤になることを、事例を通してお話いただきました。
さらに、これからの地域での日本語支援者に求められる大切な視点として、次の2点が共有されました。
1.「学習者が自ら学ぶ力(自律学習)」を引き出すサポート
単に知識を教え込むのではなく、対話を通して学習者自身が主体的に学ぶ力を育むこと。
2.学習者を「地域を共につくる仲間」と捉える
単なる「支援される側」ではなく、共に地域社会を形成していくパートナーとして捉えること。
講座を通して、外国人に日常生活に必要な言葉を身につけてもらうだけでなく、地域で、その人らしく生きていくことを支えるものであると気づく、とても貴重な時間となりました。
2回目以降は、実際の教材を使いながら、外国人に日本語を教えるための知識や技術を実践的に学んでいきます。


訪問して感じたことは、地域社会や多文化共生に関心を寄せる受講生の皆さんの熱意と、細やかで温かな運営スタッフの心くばりです。また、講座の中で NPO支援基金についてお話しする機会をいただき、参加者から寄付が寄せられるなど、事業への理解の輪が広がる機会ともなりました。
地域の中で多様な人材が育ち、「多文化共生の推進」へとつながっていく、今後の展開がとても楽しみに感じられる訪問となりました。
【関係リンク・事業概要】
■にほんご学習すぎなみの会 ホームページ
https://suginaminihongo.studio.site
■地域日本語学習支援講座(全12回)チラシ
「杉並で暮らす外国人のための日本語学習支援者養成講座~対話のための基礎知識~」https://www.sugi-chiiki.com/uploadImage/nihongo-sugi01.png
■杉並区NPO支援基金
https://member.sugi-chiiki.com/kikin/shikinjyosei/reiwa-8npojyosei/
(写真・文責:大久保)






















