【杉並区NPO支援基金チャリティ】 すぎなみフェスタ2024 活動レポート

2024年11月9日(土)【すぎなみフェスタ2024】に、すぎなみ協働プラザも「バルーンアート 楽しいアトリエ」という名で出店しました。


今年は杉並区NPO支援基金を広く知っていただくために募金活動と、寄附をしていただいたかた向けに、バルーンアートのワークショップを開催しました。

テント内では、今年度杉並区NPO活動資金助成を受けた団体の事業内容のパネル展示と、杉並で活躍するNPO法人や地域団体の活動を紹介した動画を流してNPO支援基金の普及活動に取り組みました。

なんといってもインパクト絶大なバルーンアートに、通りかかる子どもたちは大興奮!親御さんの手を引いてワークショップに参加したり、くじ引きでお目当てのバルーンをゲットして大喜びするお子さんたちの笑顔は最高でした。

テント内のワークショップでは、バルーンアーティストの中川さんと、この日のために猛特訓をしてきたプラザスタッフが、1対1で丁寧にバルーンで剣を作りました。風船が大きく膨らむ様子に驚くお子さんがいたり、でき上がったバルーンの剣を誇らしげに掲げるお子さんもいて、みんなが大満足のワークショップでした。

午前中に今年度の杉並区NPO活動資金助成を受けたNPO法人ハンド・ミー・ダウンさんがボランティアとして参加しました。


日頃から「おさがりひろば」など、たくさんのイベントを開催しているので、大きな声での呼び込みや外国のかたに説明をしてくれたり、とても助かりました。ありがとうございました。
午後は高校2年生がボランティアとして参加してくれました。子供が好きとのことで、ひとりひとり丁寧にあいさつを交わしている姿が眩しい好青年でした。

ワークショップと募金活動で集まった寄附金は合計で34704円になりました。
「寄附になるんですね?じゃあもう少し」
と言って1口以上の寄附をしてくださった方もいて、寄附文化の醸成も少しずつ進んでいると感じました。

寄附金はNPO活動資金助成事業に活用され、活動を通して地域の皆さまの暮らしやすさへと還元されます。
ご協力いただいた方に感謝いたします。

杉並区NPO支援基金は地域に貢献する活動を行うNPO法人等を資金面で応援する仕組みです。個人、団体、企業からの寄附金をNPO支援基金に積み立て、区内で活動するNPO法人等からの申請により、その公益的な事業に資金を助成します。

NPO支援基金のしくみ(杉並区Webサイト)
https://member.sugi-chiiki.com/kikin/

すぎなみ協働プラザでは、NPO法人や地域活動をする任意団体の活動サポートのため、すぎなみ地域コム利用のご案内、阿佐谷地域区民センターチラシラックの提供、交流コーナー、大判印刷機・ラミネーターの貸出し、講座や交流会の開催などをおこなっています。ご利用には団体登録が必要です。

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文責・写真:有川

【イントロカフェ】地域を動かす「協働」の力と、これからの地域づくり

地域社会は、多様な人々が共存する場所です。それぞれの価値観や考え方を尊重し、互いに協力しあうことで、より良い地域を築くことができます。この講座では、多様な人々が協働する際のポイントになる協働の基礎知識を学び、グループワークでは課題やテーマを共有し、効果的な協働へのプロセスを体験してみます。

※こちらの講座は、すぎなみ協働プラザと杉並区企画課公民連携担当が主催しています。

(一部) 杉並区からの情報提供「杉並区の新たな協働の取組ついて」 杉並区企画課公民連携担当より
(二部) 基調講演 「自団体の活動も杉並も一歩前に進める!
 パートナーシップ型の協働とは?」(株)エンパブリック 広石拓司氏より
(三部) グループワーク 「協働を通して実現したいことを考えよう」

●日時:令和6年12月10日(火)17:30~20:30

●場所:杉並区産業商工会館 展示場(杉並区阿佐谷南3-2-19)

●講師:広石 拓司 氏 (株式会社エンパブリック代表取締役)

エンパブリック代表取締役、ソーシャル・プロジェクト・プロデューサー
東京大学大学院薬学系修士課程修了。シンクタンク、NPO法人ETIC.を経て、2008年株式会社エンパブリックを創業。「思いのある誰もが動き出せ、新しい仕事を生み出せる社会」を目指し、ソーシャル・プロジェクト・プロデューサーとして、地域・企業・行政など多様な主体の協働による社会課題解決型事業の企画・立ち上げ・担い手育成・実行支援に多数携わる。著作に「ソーシャルプロジェクトを成功に導く12ステップ」「専門家主導から住民主体へ」など。慶應義塾大学総合政策学部、立教大学大学院などの非常勤講師も務める。ネットラジオ「empublicの一語一歩」も配信中 https://empublic.jp

●定員:50名(申込順)

●対象:地域課題を他の方・他団体と共に解決することに興味がある方

●申込み:下記を明記の上、Eメールまたは電話ですぎなみ協働プラザまで

申込みEメール:sanka@nposupport.jp

(1)講座名(協働講座)
(2)お名前
(3)団体名
(4)電話番号

※イントロカフェは「あなたの”気になる”をちょっと身近に」をキーワードに、社会課題や地域課題をみなさんと共に関心を深め、「気になる」を「知識」に変えてみようという趣旨の講座です。

【ステップアップ講座】地域活動団体のための「助成金」考え方と申請のコツ 開催レポート

2024年10月16日(水)、杉並区役所分庁舎3階にて、【ステップアップ講座】地域活動団体のための「助成金」考え方と申請のコツを開催しました。

講師には、NPOサポートセンターより常務理事・事務局長の小堀悠氏をお招きしました。

小堀氏は、学生時代より、環境団体、まちづくり団体の設立や運営、資金調達などに携わり、民間企業を経てNPOサポートセンターに入職。主にNPO資金調達や組織運営のサービス普及に取り組んでいらっしゃいます。認定ファンドレーザーの資格もお持ちで資金調達のプロとも言える方です。助成金については、助成制度構築のコンサルティング、NPO団体の助成申請サポート、助成金の審査委員などに携わっていらっしゃいます。

今回の講座では、「助成金」の基本的な概要から、申請時に必要なこと、採択後の流れなど、ワークを含め、幅広くお話ししていただきました。

まず、講座に入る前に、近くに座っている参加者同士で自己紹介を行いました。
場の緊張がほぐれて、和やかな雰囲気での講座スタートとなりました。

≪講座の内容≫

  1. 助成金の概要の講義では、資金の種類から始まり、助成金・補助金の特徴、助成機関から見た助成金とは、助成金の種類、探し方、決定までの流れ、おさえておきたい審査のポイントをわかりやすく説明していただきました。
    特に、「助成機関から見た助成金とは」のところでは、
    ◆助成金申請の上手な団体は、助成金申請の「書き方」ではなく、助成金の「考え方」を知っている。
    ◆助成機関の最終目的は団体支援ではなく、「人や社会」の支援が目的である。
    「人や社会」の支援を効果的・効率的に実施するために、団体助成をおこなう。
    ◆助成金は、「報奨金」ではなく「投資」であり、想いの強さを審査しているのではない。
    助成機関が求める成果は、①問題の対応や改善、②原因の解消、③助成先の成長や強化 ◆求められている応募書類は、
    団体がアピールしたいことを自分たちの言葉で書くのではなく、相手先(助成先)が知りたいことをわかりやすく書く。

など、大事なポイントがたくさん詰まっていました。

2.助成金を申請する前の準備では、架空の応募要項を読み取り、確認事項を記入するワークを行いました。その後、回答をみながら解説がありました。

3.助成金決定後の手続きでは、助成が決まったら、協力者、助成団体への連絡、お礼、求められる義務の確認の説明がありました。

4.まとめ、質疑応答では、助成金のプレゼンで気をつけること、報告書の書き方についてなどの質問があり丁寧にお答えいただきました。

参加者からは、
・助成金についてよく分かり、具体例としたサンプルもあってよかった。
・途中にワークが入った事により理解が進んだ。
・全体像がわかった。演習もあり、要点が実践的だった。
・具体的な申請書・架空の募集要項のサンプルがあり、実用的で分かりやすかった。
・プログラムを作る側、審査の側から、お話も伺え、勉強になりました。考え方を言語化されており、実務の際も活用させていただきたいと思います。

などのお声をいただきました。

ご参加いただいた団体が、今回の講座で学んでことを生かして、自団体に合った助成金事業に申請することで、活動の幅を広げて団体の成長に活かしてほしいと思います。

最後にNPO法人未来をつなぐ子ども資金(※1)の代表の秋山氏より、チャリティーウォーク助成の説明の時間を設けました。

杉並チャリティーウォーク助成とは、NPO法人未来をつなぐ子ども資金が行っている助成金で、杉並チャリティーウォーク(※2)に参加した方からの参加費をチャリティー資金として、次世代を担う子どもたちの健全育成を図る活動や社会教育の推進を図る活動に助成し支援する、というものです。

2024年度助成募集は2024年12月に開始します。応募についての詳細はこちらのリンクからご確認ください。⇒ https://kodomoshikin.org/fund/fund_konnend/

今年の杉並チャリティーウォークは、2024年11月10日(日)浜田山で開催されます。
あなたのまち歩きが、子どもたちのために活動している団体の助成につながります、ぜひ足をはこんでみてはいかがでしょうか。

文責・写真:椎野

(※1)NPO法人未来をつなぐ子ども基金

(※2)杉並チャリティーウォーク

【イントロカフェ】楽しく地域活動するためのヒント~これってハラスメント?~開催レポート

杉並区区民生活部管理課男女共同・犯罪被害者支援係との協働事業として、2024年9月23日に【イントロカフェ】楽しく地域活動するためのヒント~これってハラスメント?~を開催しました。

講師の植松侑子さんは、舞台芸術のアートマネジメント専門職に向けた人材育成と雇用環境整備のための中間支援組織「特定非営利活動法人Explat(えくすぷらっと)」理事長で、上級ハラスメント対策アドバイザーとしてご活躍です。
今回の講座では、ハラスメントの基礎知識についてと事例を通して考え方についてお話いただきました。

最初に、ハラスメントとはなにかを学びました。
行為する側に悪意がなくても、相手が「傷つけられた」と感じさせる発言や行動がハラスメントに該当する。ということでした。

続いて、ハラスメントの種類別に、どんな要素がどのハラスメントにあたるのかを学びました。優位的な立場の者が下の者に身体的、精神的な攻撃などをする「パワーハラスメント」。相手の人の意思に反して性的な言動が行われる「セクシャルハラスメント」。同僚や同級生、家庭や恋人、友人同士の間でも起こりうる、精神的ないじめ・嫌がらせの「モラルハラスメント」について、事例を交えながら解説していただきました。

ハラスメントを学んだあとは、ワークショップでさらに理解を深めていきました。
4~5人のグループに分かれて、グループ毎に16枚のことばカードを配り、「青色→きっと大丈夫な言葉」「黄色→ちょっと考えた方がいいかも。要配慮・要注意の言葉」「赤色→言わないでほしい。聞きたくない、止めたい言葉」の3種類に分類してもらいました。

「赤色→言わないでほしい。聞きたくない、止めたい言葉」への分類が多いグループやどこに置いていいのかなかなか決まらないグループなど、ワークショップはとても盛り上がりました。一通り分類したあとは、他のグループがどんな分類をしたのかを見て回りました。

分類を終えた後は、黄色や赤色に置いたことばカードを、どのような言い回しにしたら、相手に苦痛を与えない言い方になるかを考え、書き変えるワークをしました。こちらも他のグループがどんな書き変えをしたのかを見て回り「自分のグループと一緒だね」と共感したり「こういう言い変え方があるのか」と新たな発見があったようでした。

講師の植松侑子さんは結びに、
ハラスメントは相手の価値観や感覚を認めず自分の価値観や感覚で支配・コントロールしたいという欲求から発生しがちです。一方向ではなく、双方向のコミュニケーションが大事になります。コミュニケーション・身体的接触に関しては、相手の家に訪問した時のスタンスをイメージすると良いでしょう。勝手にトイレを借りたり冷蔵庫を開けたりしないように、それぞれの「パーソナルスペース」があるので、事前に同意をとることが必要です。
ハラスメントの勉強をすると、人と関わるのが怖くなるイメージがありますが、コミュニケーションこそが大切で、積極的にコミュニケーションを取り、信頼関係を築くことが大切ですと仰っていました。

参加者からは「何気なく言った言葉や態度がハラスメントになるかと思っていましたが、双方向のコミュニケーションが大事で話し合うことで相手を傷つけないようにできるのだと思いました。」「地域活動を想定してのお話がとてもありがたかったです。」「言葉カードを家族でやっても楽しそうだと思いました。」などの感想をいただきました。

また「イントロカフェを設けていただき、ハラスメントについて考えるきっかけになり、とても良い企画でした」と職員が嬉しくなるような言葉もいただきました。

すぎなみ協働プラザでは、すでに地域活動をされている方が団体活動の活性化につながる、スキルアップを目標にした講座「ステップアップ講座」と、気になるテーマをより身近なものにすることで、社会課題や地域活動を知るきっかけの場をつくることを目的とする「イントロカフェ」を企画開催しています。これからも、皆さまにとって、地域活動を始めるきっかけと、地域活動の充実のお手伝いができるようにしてまいります。

文責・写真:大久保

【ステップアップ講座】NPO流 お金の集め方・使い方 開催レポート

2024年09月13日に、産業商工会館展示場にて、【ステップアップ講座】NPO流 お金の集め方・使い方を開催しました。

講師には、全国のおもちゃ美術館を設立・運営をしている認定NPO法人芸術の遊び創造協会より、山田心さんにお越しいただきました。山田さんは、新宿区の廃校を活用した「東京おもちゃ美術館」設立にあたっての寄附金制度「一口館長(※1)」設立や疑似私募債(※2)の発行、姉妹館設立のためのクラウドファンディングなど様々なファンドレイジング手法の実践を行ってきた、資金調達のプロとも言える方です。また、おもちゃ美術館のみならず、各方面で、准認定ファンドレイザーとして活躍されています。「第6回日本ファンドレイジング大賞」、「READY FOR of THE YEAR2013」を受賞された経験もお持ちです。

今回は、経験も知識もある山田さんから、地域活動団体それぞれに合った資金調達方法を考えるきっかけづくりとして、この企画を考えました。日頃から、資金繰りに悩む団体様の声も多く、寄附と助成金、協賛金、クラウドファンディング等、それぞれの特徴を学び、お金の悩みを解決して活動の広げ方を学ぶことをゴールとして開催しました。

この日の山田さんの講義のテーマは、『ひとりでがんばらない』でした。地縁、血縁、など様々なご縁がある中で、クラウドファンディングでは、「価値感縁」の輪を広げることの必要性を、また、助成金は、投資であり、援助だと思ってはいけないことを学び、ファンを増やし、縁を築いていくことの大切さを学びました。

それぞれの資金調達方法に、山田さんの事例を交えてお話ししてくれたので、とても分かりやすく、参加者の多くが、自身のプロジェクトに重ね合わせ、「なるほど」と頷いている様子が見られました。

最後に、個人ワークを行いました。
お悩み共有&解決シート~プロジェクト実現のために、ひとりでがんばらない~と書かれたワークシートに、実現したいプロジェクト、悩み、協力者を整理していくというものです。

悩みを可視化することで、頭の中を整理し、資金調達に向けて周到な準備をすることができるそうです。

ワーク終了後には、数名にワークシートに書いたことを発表してもらいました。お悩みをその場で発表したことで、会の終了後に、「私、手伝えますよ」と声をかける場面も見られ、早速協力者が見つかり、その参加者は「今日は本当に来てよかった!」と仰っていました。
横のつながりも生まれたことに、日頃から地域団体のサポートをしているすぎなみ協働プラザとしては、とても嬉しく思いました。

参加者からは、

・とても参考になりました。自分たちの想いをまとめる必要があるなと思いました。悩みを話すだけでなく解決するために具体的に悩みを書いてみることが大事だと感じました。一人で悩まずにいろんな人を巻き込んでいくのを大切に進めていきたいと思いました。

・今回は実際に資金集めに苦労されてきた方が講師で、実践的なところが良かった。

とのお声をいただきました。ご参加いただいた団体が、今回の講座で学んでことを生かして、資金調達にトライし、活動の幅を広げていくことを願っています。

文責・写真:大庭

東京おもちゃ美術館
https://art-play.or.jp/ttm/

(※1)東京おもちゃ美術館 「一口館長」制度
https://www.charibon.jp/partner/goodtoy/

(※2)疑似私募債とは
企業が社債を発行するように、均一の条件で組織内外の多数の者(多くの場合、会員などの支援者)から借り入れる手法です。有価証券の「債券」ではないので、疑似となっています。NPO債や市民債とも呼ばれます。