事業場における労働関連用語の一考察
私たちが『働いている』上で、よく見たり聞いたりする用語があります。当たり前のことと看過せず、ちょっぴりその中身を考えてみると意外な発見があるかもしれません。
第15回:税金について
私は税理士ではないので、あまり税金のことについてウンチクを傾けることはできないのですが、業務補助の関係で年末調整等にも結構関わっているものですから、どうしても気になります。今回はそんな税金(所得税)の話を少しだけ。
年間の収入が一定額を超えると課税対象となる、所謂『103万円の壁』は、長い間私たちの前に立ちはだかってきました。2024年12月まではこれを1円でも超えてしまうと本人が課税対象者になってしまうだけでなく、所得税の被扶養者にもなれなかったのです。一番分かりやすい例でいえば、大学生の子どもがこの壁を超えてアルバイト収入を得れば、自分にも税金が降りかかり、親は年末調整で所得控除できたはずの63万円が控除できず、逆に大きな追徴を受けるというようなことになっていたのですね。配偶者の場合は配偶者特別控除という別の制度があるため、またかなり事情が異なるのですが、ここでは詳細には触れません。でも一般的に配偶者の扶養に入っている方たちも間違いなくこの103万円を意識して年間の収入調整をしていました。
2025年には国民民主党の働きかけにより、ついに103万円の壁は崩れました。本人の非課税枠は年間収入160万円まで上がりました。所得税の扶養要件(扶養する人が所得控除できる要件)も親や16歳~18歳の場合は103万円から123万円となり、配偶者の場合は満額の38万円を所得控除できる本人収入要件が150万円から160万円と変わり、19歳~22歳の子どもは親が満額の63万円を所得控除できる収入要件が150万円となったのです。これは本当に大きな制度変更でした。
2026年は本人の非課税要件がさらに年収178万円まで引き上げられます。年末調整に向かって一喜一憂がありそうですね。




