施設訪問 コミュニティふらっと本天沼(受託業者:NPO法人 障害者就労支援センター どんまい福祉工房)

2024年9月27日(金)、コミュニティふらっと本天沼内覧会に行ってきました。

運営団体は、すぎなみ協働プラザの登録団体でもある、NPO法人障害者就労支援センター どんまい福祉工房です。どんまい福祉工房は、主に、障がいのある方の就労支援事業を長年行ってきており、高円寺の「café Roost」や井荻での「どんまい福祉工房・分室」を運営しながら、杉並区立の施設、ゆうゆう天沼館、ゆうゆう荻窪東館、コミュニティふらっと馬橋を受託運営しています。地域をフィールドにした事業を展開し、利用された皆さんがその中で生き生きと働き、生活できる『地域づくり』や、地域でのインクルージョンの実現を推進している団体です。

閑静な住宅街にたつコミュニティふらっと本天沼の入り口

今回訪れた、コミュニティふらっと本天沼は、本天沼区民集会所を改修、整備して、2024年10月1日(火)にリニューアルオープンしました。建物は地上2階建て、第1~5集会室、多目的室、ラウンジがあります。多目的トイレは1階に、通常のトイレは1階2階両方にあります。

1階の多目的室とラウンジから見せていただきました。
多目的室は、館内で一番広い貸室となっています。卓球台も倉庫に常備していて、壁に大きな鏡も設置されているので、軽い運動もできる広々としたスペースです。

靴を脱いであがる多目的室。壁面には大きな鏡が設置されている。

同じく一階にあるラウンジには、丸テーブルと窓際に横長のデスクが置かれ、グループでの歓談や打合せから、勉強や読書をする個人の方も利用しやすい造りになっていて、窓からは緑の木々が見え、ほっとさせてくれます。ラウンジのヘリンボーン柄のフローリングはとてもとてもおしゃれで印象的でした。

歓談や勉強に利用できるラウンジ

1階ロビーとラウンジにはWi-Fiが通っているので、ラウンジでのパソコン作業も可能です。それ以外の部屋でWi-Fiを利用したい場合は、ルーターをレンタルしてWi-Fiを利用することができます。

次に、階段を上がって2階へ。2階には第1~第5集会室があります。
第1集会室は防音になっており、アップライトピアノと譜面台も常備されていました。

防音の第一集会室

第2~5集会室には椅子・テーブルが常備されているので会議室としても利用ができ、第2.3集会室は一体型利用が可能です。また、壁面に鏡のある部屋では、鏡を利用してヨガやストレッチ等、軽い運動の講座としても利用できます。


2階には、湯沸かし室があり、ここを授乳室として利用することも可能です。(※ご利用の場合は受付へ)

建物は昔のままですが、内部の壁、床は全てきれいに貼り替えられており、ライトは優しい白熱灯のような色合いで、シックな明るさが、全体的に落ち着きのある雰囲気を醸し出していました。

外には駐輪スペースもあり、閑静な住宅街にあることから交通量も少なく、子どもが一人で行くにも安全だと感じました。

2024年10月20日(日)には、『コミュニティふらっと本天沼オープニングイベント』が開催されます。イベントでは、天沼中学校生によるスタンプラリーも開催される予定で、地域に密着したイベントとなっており、運営団体であるNPO法人どんまい福祉工房の理念『地域づくり』を実践していると感じました。

地域の人が“ふらっと”立ち寄れる場所「コミュニティふらっと本天沼」に、皆様もぜひ足を運んでみてください。

オープニングイベントチラシ
コミュニティふらっと本天沼 10月の予定

文責・写真:大庭

施設案内 コミュニティふらっと本天沼

https://www.city.suginami.tokyo.jp/shisetsu/katsudo/flat/1094323.html

・住所:〒167-0031 杉並区本天沼2-12-10
・電話 03-5310-4633
・利用時間 9:00~21:00
・休館日 第1・第3月曜日、年末年始(12月28日から1月4日)

【交通アクセス】

JR中央線、東京メトロ丸ノ内線「荻窪駅」(北口)から徒歩15分

JR中央線、東京メトロ丸ノ内線「荻窪駅」(北口)から関東バス3番のりば(練馬駅、白鷺1丁目、中村橋駅、阿佐谷営業所行き)で「天沼小学校」または「稲荷横丁」下車、徒歩3分

西武新宿線「下井草駅」(南口)から関東バス(荻窪駅行き)「日向橋」下車、徒歩8分

団体訪問 NPO法人Sign-サイン-『水鉄砲大作戦』(NPO活動資金助成事業)

NPO法人サインは令和6年度杉並区NPO活動資金の助成金を受託し、夏休みに子ども向けのイベントを3つ開催しました。そのうちの最後のイベントである『水鉄砲大作戦★2024』にお伺いしてきました。

開催日の8月29日は台風の心配がありましたが、なんとか天気は持ち、『水鉄砲大作戦』を予定通りに校庭で行うことが出来ました。

『水鉄砲大作戦』は2本立てで行われました。1回戦は、校庭のトラックの中と外から他の子どもや先生方が水鉄砲で妨害するなか、障害物競走で校庭のトラックを一周しリレーをする競技。

2回戦は小学生チームと中学生・先生チームの対戦です。先生は小学生のしっぽを取ったら勝ち、小学生は中学生と先生が持っているポイを破ったら勝ち。軍配は…どちらも良い勝負だったようです。ずぶ濡れになりながらも、世代や立場の違うみんなが笑顔で楽しめる素敵なイベントでした。

 

校内では荻窪地域で居場所つくりや地域の活性化の活動に取り組んでいるOgiLoveさんによる駄菓子屋がオープンしていました。

お店で子どもたちはみんな首からスタンプカードを下げています。お話を伺うと

「参加費を事前に徴収していて、駄菓子屋で200円使えるカードを渡しています。たくさん並んでいる駄菓子の中から子どもたちは200円分の商品を選ぶことができます。買った金額分、スタンプカードにチェックがつくので、あといくら使えるかカードを見ながら買わなければいけなく、自然と計算の勉強にもなるんです」と仰っていました。

駄菓子屋さんでは杉六小OB・OGの中学生が売り子をしており、参加者が支援者になっていく好循環が生まれていました。

校門付近では、小学生の通学時、放課後などでの児童の安全・見守りなどをしている「ご近所付き合い広目隊」の皆さんがかき氷を振舞ってくれました。

子どもたちは美味しそうにかき氷を食べていて、ここでも多世代交流がされていました。

大成功の楽しいイベントですが、サインの小山内さんから課題について伺うと次のようなお話が聞けました。

「今回の参加者は杉並第六小の生徒がほとんどでした。地域に住んでいる他の小学生にも周知したいけれど、今の区立小学校はネットでの周知が主流で、拡散しすぎて参加者が増えてしまった場合、安全の確保やボランティアの人数不足などで、開催が難しくなるということもあり、どこまでの周知が適切なのかが手探り状態です」とのことでした。

ただ、イベントとしての魅力は絶大で、今回駄菓子部門をOgiLoveさん、かき氷部門をご近所付き合い広目隊が担っていて、他の地域団体を巻き込んでのイベントは理想的だと感じました。またOB・OGや保護者、教員などが地域に関心を持ち、支援者が増えていくことは間違いないと思います。

学校でも、学校支援本部でもないNPO団体が学校という場所を使用してイベントを行うには、様々なハードルもありますが、学校長含め教員や地域団体がサポートに回りイベントを成功させて、地域を明るくしようという気概の見えた、真夏にぴったりのイベントでした。

特定非営利活動法人Signサイン
公式WEBサイト:https://sign-ibasho.org/
Instagram:https://www.instagram.com/nposign

OgiLove
公式サイト:https://ogilove.com/

文責・写真 大久保・有川

団体訪問 楽学倶楽部『てらこや』(NPO活動資金助成事業)

今年の1月にも訪問させていただきましたが、今回は令和6年度NPO 活動資金助成事業となった「てらこや」を見学するために、2024年8月21日(水)楽学倶楽部に再度訪問してきました。

この「てらこや」は、荻窪地域区民センターで、毎月2回、15:30~17:30まで開催しています。学童クラブになじめない、家に閉じこもりがちな子どもたちを対象とした「居場所づくり」と「学習支援」を目的としています。異なる学校の子ども達が安心して勉強したり遊んだりする環境を提供することで、学習支援だけではなく子ども同士の新しいつながりによる社会性の向上を目指しています。

 
西田小学校と桃井第二小学校の1年生から4年生の子どもたち12名が登録していて、当日は子どもの参加人数は9名。夏休みの宿題や、「てらこや」で用意した学習プリントや家から持ってきた塾の宿題やドリルなどに取り組んでいました。わからない問題があると、手を上げて先生を呼びます。先生は、子どもたちが理解するまで、マンツーマンで丁寧に教えていました。一人の先生に15分ほど質問攻めにしている子どももいました。ある子どもが「『てらこや』って何?」と聞くと、他の子どもが優しく答えている様子も見られ、微笑ましく感じました。勉強の途中で水分補給の声かけ、休憩時間にはジュースやお菓子の配布があり、とても和気あいあいとして和やかな雰囲気でした。

お迎えに来た保護者の方にお話を伺いました。
・型にはまってなく、自由なところがあるので通いやすい。うちの子どもの場合は、毎週だと嫌になってしまうので、月2回の開催がちょうど良い。

子ども達にもお話を聞きました。
・お友だちに会えるので楽しい。
・先生が優しい。

代表の中澤さんにお話を伺いました。
以前は違う場所でも活動していたが、コロナのため中断していました。
昨年、保護者の方から、緩やかな学習の機会と居場所に関する要望を受けて、2023年4月に活動を再開しました。
学習内容は、各自の持ち込みの他に、「てらこや」が作成している算数の文章問題を用意しており、算数と文章力理解という両面の学習ができるようになっています。
テーブルの配置は毎回同じではなく、様々なレイアウトで児童を迎えることで、飽きさせず楽しく学習できるよう工夫しています。
取り組んで良かったことは、小学生と交流することで、自身の人生が豊かになったこと。また、今は困っていることはなく、メンバー全員が楽しく活動しています。会社の定年が伸び、地域に帰ってくる後任人材は75歳以上なので、メンバー絶賛募集中です!と仰っていました。
11月から、荻窪地域区民センターが改修工事に入るため、会場を荻窪地域の中道寺の会議室をお借りするとのこと。区民センターにいる間に、映画上映会を行いたい、来年度からは英語を教えたいと企画が次々と出ていて、これからの活動も楽しみです。

以前使用していた
「杉並区NPO支援基金助成事業」
の旗を、今回、リメイクしました。

※「らくがく(楽学)・てらこや」の情報は、2024年8月現在のものです。最新の情報については団体に直接お問い合わせください。
楽学倶楽部
https://www.sugi-chiiki.com/rakugaku/

訪問・記録:小林(淳)・椎野
文責・写真:椎野

団体訪問 NPO法人杉並冒険あそびの会『子どもプレーパーク事業』杉並冒険遊び場☆のびっぱひろっぱ

2024年7月24日(水)、NPO法人杉並冒険あそびの会を団体訪問しました。この日は、杉並区から『子どもプレーパーク事業』として受託しているプレーパーク=冒険遊び場(杉並冒険遊び場☆のびっぱひろっぱ)を、井草森公園で開催していました。
冒険遊び場とは、すべての子どもが自由に遊ぶことを保障する場所であり、子どもは遊ぶことで自ら育つという認識のもと、子どもと地域と共につくり続けていく、屋外の遊び場です。言い換えるなら、子どもを遊ばせてあげる場所ではなく、子ども自身の『遊びたい』を出来る場所と言えます。具体的には、普段の遊びの中ではなかなか出来ないたき火等の火遊び、木を使ってのロープ遊具、ベーゴマ、投げごま等の昔遊び、大工道具を使った木工作などいろいろな遊びを出来る用意があります。普段しない、あるいはなれない遊びが多いので、危ない事もあります。そのために、プレーパークの専門家=プレーリーダーや団体のスタッフがいて、子どもと一緒に遊びながら、様子を見守っています。キーワードは『自分の責任で自由に遊ぶ』『けがと弁当は自分持ち』です。参加費は無し、年齢制限も無し、出入りの時間制限も無しといつでも自由に参加が出来ます。

冒険遊び場の開催時間は午前10時から午後4時まで。この日は朝から蒸し暑かったのですが、たくさんの乳幼児が、お父さん・お母さんと一緒に遊びに来ていました。

まずは、受付で、冒険遊び場の趣旨や遊び方などの説明を受けます。その後は、子どもも大人も自由です。用意している遊びだけでなく、自分で考えて遊びを作ることも出来ます。また、何もしたくなかったら、何もしなくてもOK。それもまた自由なのです。

またこの日は、井草森児童館の子どもたちが、夏休みの館外活動で、児童館の先生と一緒に遊びに来ていました。実際に、たき火にくべる薪をノコギリで切ったり、薪を焚火にくべたり、大きなシャボン玉を作ったり、木材で自分の好きなものを作ったりなど、いつもと違った遊びを思う存分楽しんでいました。水遊びでは、服が濡れたり、汚れたりするのも構わず、楽しそうに遊んでいました。公園は子どもの笑顔と楽しい声でいっぱいでした。

スタッフのお仕事の合間に、副代表理事の吉田さんに活動のきっかけをお聞きしました。

ご自身のきっかけは、子どもと区立公園に遊びに行ったときに、うるさいから静かに遊ぶようにと近所の方に怒られてびっくりし、さらに『静かに遊びましょう』と書かれた公園の看板に驚いたという出来事にありました。そこで杉並区に電話で聞いたところ、「公園に隣接する住民の要望からこのようになったので、守ってください」と回答を受け、子どもたちが大声を出して、思いっきり遊べる場所を作りたいと思ったのが最初のきっかけでした。その後、世田谷区でやっていたプレーパークの活動を知り、杉並区でも出来ないかと始めたのが活動につながったそうです。

活動の始めの頃、杉並区ボランティアセンターと社会教育主事に相談し、まず仲間づくりから始めました。タイミング良く、民間助成金をもらえるチャンスがあり実際の活動を開始しました。助成金頼みの活動は、毎年資金繰りに苦労しました。後に杉並区の協働提案事業を経て、区の委託事業となり現在に至ったそうです。今でも、各方面に相談に乗ってもらいながら、運営を続けているとお話をもらいました。

現在、課題に感じていることは、後継者を育てていくこと、とのことです。活動開始後、20年以上になり、全体的なスタッフの高齢化が進んでいます。本当は子育て世代の方にも、加わってもらいたいと考えていますが、サービスは受ける物という感覚が強い、また、共働きの世帯が増えるなど、親自身が忙しいなどの事情があり、なかなか運営者として加わってくれる人は少ないそうです。参加者としてだけでなく、一緒になって運営していきたいとおっしゃっていました。

たまたま、訪問当日に、学生時代、ボランティアとして参加していた方が、結婚し、お子さんを連れて遊びに来ていました。スタッフと仲良く写真を撮ったりしながら、昔を懐かしんでいました。また、子どもの時に遊びに来ていた子どもが大学生や大人になって、再び訪れ、中にはボランティアとして参加してくれることもあるそうです。活動を続けていて、とてもうれしい瞬間だとお話しされていました。

子どもたちが年齢に応じた冒険遊びを展開できる環境を提供し、子どもの自発性、自主性、創造性を育んでいくことを目的として活動している「杉並冒険あそびの会」の活動を応援していきたくなりました。

特定非営利活動法人杉並冒険あそびの会

公式WEBサイト:https://nobippa.org/

Facebook:https://www.facebook.com/nobippa/

Instagram:https://www.instagram.com/nobippa/

文責・写真 椎野
校閲 NPO法人杉並冒険あそびの会

団体訪問 NPO法人 すぎなみ子育てひろばchouchou(シュシュ)ショートムービー

すぎなみ協働プラザの団体訪問(2024/5/22)

荻窪・西荻窪エリアで地域に根差した子育て支援をしているNPO法人すぎなみ子育てひろばchouchou(シュシュ)の事業の1つである「赤ちゃんカフェ」にお邪魔してきた様子をショートムービーにしました。
ぜひ、ご覧ください。