団体訪問 NPO法人すぎなみ子育てひろばchouchou「赤ちゃんカフェ」

2024年5月22日、荻窪・西荻窪エリアで地域に根差した子育て支援をしているNPO法人すぎなみ子育てひろばchouchou(以下、シュシュ)の事業の1つである「赤ちゃんカフェ」にお邪魔してきました。

子育てひろばchouchou外観

「赤ちゃんカフェ」は毎週水曜日9:00‐11:00に開催。子育て経験豊富なシュシュのスタッフが見守る中、ゆったりと過ごしていただきながら、同じ0歳児を持つ家族同士、子育てについて語り合ったり、情報交換したりする場となっています。

見学した日は10:00からゲスト講師を招いて講座も開催されました。今回は靴職人の内山知子さんによる「足と靴の話」で、ファーストシューズは生後何か月頃に履かせたらよいか、良い靴の選び方とは、赤ちゃんの足の成長のためにすると良いことは、などを教えてくれました。

靴職人の内山知子さん

講座はお母さんと赤ちゃんが場所に慣れた頃にゆるりとスタートし、赤ちゃんがグズリ始める前の30分くらいでお話が終わるように工夫されていました。

講師が持参した沢山の種類の靴を実際に触って、靴の素材や質感を確認

次回以降の赤ちゃんカフェでは「お口のお話」「リトミック講座」「栄養相談」「マネーセミナー」などの講座を予定しているそうです。またゲスト講師をお呼びせず、パパママの育児相談の日やスタッフによる手遊びという日もあるそうです。予約は不要で、当日ふらりと行ける気軽さも魅力のひとつです。定員は10名ほどで3名のスタッフで対応しています。コロナ時はドリンクの提供を中止していましたが、5類に移行した昨年5月以降はドリンク提供を再開しています。

木のおもちゃや、職員手作りのおもちゃが大人気

利用者に話を聞くと
・近所に住んでいて、居場所検索をしたら見つかった
・児童館と併用していて、シュシュに来ない日は児童館に行っている
・子育て応援券がなかなか減らないので、応援券が使えるのが嬉しい
との声があり、シュシュさんは地域の子育て場、親子の居場所となっているようです。

シュシュさんより
『シュシュでは、ほっとリラックスできる時間と空間の提供を目指しています。シュシュに関わるみなさんが笑顔になることが私たちの目指すものでもあり、やりがいでもあります。赤ちゃんカフェではパパとママと両方で連れ添ってくることもあります。気軽に育児相談、栄養相談にきてください。ぜひ出産前の妊婦さんにこそ来ていただきたいです。いろんな月齢の赤ちゃんがきているので、リアルな子育ての様子を肌で感じてもらいたい』とのことです。

シュシュでは赤ちゃんカフェのほか、一時預かりの「ひととき保育上荻」、乳幼児を持つ方や妊娠中の方々がいつでもふらっと立ち寄りができる「つどいの広場上荻」、シュシュが出張してくれる「プチシュシュ(出張ひろば)」、などの子育て支援をしています。「プチシュシュ(出張ひろば)」は、シュシュから少し離れた杉並区の地域の方々にも、シュシュのあたたかい「ひろば」の空間を楽しんでいただきたくて、出張しています。

また、地域のお餅つき大会や区民センターまつり、すぎなみフェスタなどで役割を担い、地域との関わりを大切にしている団体です。

2022年には樹保育園(上荻3-22-13)も開園し、成長を続けています。今後の展開も楽しみなシュシュさんでした。

2022年に開園した樹保育園

※開催日時や場所は、2024年6月時点での情報です。詳しくは団体ホームページ等でご確認ください。

■NPO法人すぎなみ子育てひろば chouchou(シュシュ)ホームページはこちらhttps://chouchou-suginami.com/

■赤ちゃんカフェ
https://chouchou-suginami.com/oyakono-hiroba/babies-cafe/

■NPO法人すぎなみ子育てひろば chouchou(シュシュ)
〒167-0043 東京都杉並区上荻3-26-14 ドミトリー上荻Ⅱ 201
 電話 : 03-3395-0135    FAX : 03-6913-5271

【アクセス】
JR/東京メトロ荻窪駅北口より関東バスか西武バスで「八丁」バス停下車徒歩1分
JR西荻窪駅北口より関東バスで「八丁」バス停下車徒歩2分

文責・写真 大久保

第2回 「ゆるプラ」開催レポート

2024年5月23日(木)にサロン「ゆるプラ」第2回を開催しました。

「ゆるプラ」はゆるっとお話ができる場をすぎなみ協働プラザに作りたいと始めましたが、ゴールが明確ではない事業です。

それぞれの気になることをネタに闇鍋的なおしゃべりの時間。 闇鍋なので、何が入ってくるのか、それぞれの具を誰がどう取り上げるのか、取り上げないのか・・・    主催側としても、促すのではなく、落としどころを見つけるのでもなく、一緒に「気になる」を掘り下げて、一緒に楽しんでいます。

今回も自己紹介から。前回と違うのはその場で質問がいろいろ出ること。「気になる」という好奇心や関心の種が確実にまかれているようです。

進め方も机の配置も迷いながらです。

今回は「公園」がキーワードの一つでした。豊島区の小学校跡地に生まれた雑司ヶ谷公園(https://zoshigaya.org/zoshigaya-park.html)のお話から、杉並区の柏の宮公園や下井草どかん公園の話に広がっていきました。

また地域デビューの難しさの話もチラリ・・ 日本のハーブや日仏の言葉の話、NPOなどの小さな事業所のバックヤード支援のことなど、話題も豊富でした。

まだまだ試運転中でどこに行きつくのかわかりませんが、楽しい会になっています。次回はどういう方がどんな話題を持ってきてくれるのでしょうか?いろいろな方のご参加をお待ちしています。

文責・写真 朝枝

「会計講座~定額減税って?会計ソフトなに使えばいい?~」開催レポート

ーー◆ーー◆ーー◆ーー◆ーー◆ーー◆ーー◆ーー◆ーー◆ーー◆ーー◆ーー

5月21日、会計講座を開催しました。
すぎなみ協働プラザでは毎年いろいろなテーマで会計講座を企画しています。
今年度のテーマは定額減税と会計ソフトについてでした。
公認会計士・税理士でNPO法人会計にお詳しい加藤俊也先生に講師をお願いしました。


まず前半は今年6月から導入される給与・賞与の支払額から徴収される所得税・住民税における定額減税についての実際の処理について、説明していただきました。それぞれの受給者により異なる事務処理になるので給与支払い担当者には気が重い作業かもしれません。今年の年末まで引き続き行っていく処理のため、年末調整までの流れを学びました。
まずは「住民税・所得税を納付している場合の給付金・定額減税一体措置の概要」を知り、次に今から行うべき準備作業、6月以降の実際の作業、年末調整での作業について具体的に説明いただきました。

後半は会計ソフトについて教えていただきました。まず日々の会計事務を決算期の申告・納税に繋げていくために必要な処理として会計ソフトを使う方法を説明し、ソフトの種類も紹介していただきました。NPO法人会計に適したソフトにはサーバにつないで作業をするクラウド型、パソコンにソフトを入れて作業をするスタンドアローン型があります。クラウド型はどこにいても作業が可能で、複数人で管理するのに適していますがサブスクリプション式で定期的に支払いが必要です。スタンドアローン型は使用できるパソコンが限られますがソフトの買い取り時の支払いのみで無期限に使用できます。それぞれの特徴を考え団体活動に適したものを選ぶことでスムーズな会計処理ができると思います。

参加者からは

「定額減税と会計ソフトについて、タイミング良く教えていただきありがとうございました。とても、参考になりました。」

「とてもわかり易く、現場をご理解されている内容で有難かったです。」など、ご好評いただきました。

定額減税については現時点でまだわかりにくいことも多く、給与支払い担当者の方はご苦労が多いと思いますが、今回の講座の内容が参考になりましたら幸いです。

(文責・写真 有馬)

「ゆるプラ」開催レポート

2024年4月23日(火)にサロン「ゆるプラ」を開催しました。

「ゆるプラ」はすぎなみ協働プラザの新しい取り組みとして、事務所が閉館したあと、放課後のおしゃべりのような空間が持てたら良いなと思って始めました。

地域自慢をしたり、自分の活動報告をしたり、地域活動のお困り事を話したり…
ちょっと気になる事を闇鍋的にお話する、その中から「あっ、それいいね」「やってみようかな」が生まれたらいいなと思っています。

最初は自己紹介から。

初めての取り組みでしたし、テーマを決めなかったので、どんな話が飛び出すのか、ドキドキのスタートでしたが、時間とともに会場も温まってきて「あの地域ではそんなことやってるの?!」「その取り組み知ってる!」「アレおいしいよね」と、賑やかに情報交換ができ、早速名刺交換が始まり、新しい繋がりが生まれ、有意義な時間となりました。


参加者からは
・テーマトーク、グループトークもしてみたい
・テーマがないから色んな話が聞けて良かった
・話の中で「ピン!ピン!」と頭にヒットするものがあり、自分の活動のヒントがもらえた
・〇〇さんと繋がりました

などのお声をいただきました。

すぎなみ協働プラザでは、これからも「ゆるプラ」活動をゆるやかに継続していきます。
プラザの放課後時間「ゆるプラ」に来てみませんか?

文責・写真 朝枝

労務コラム① 教えて!梶谷先生

~事業場における労働関連用語の一考察~
私たちが『働いている』上で、よく見たり聞いたりする用語があります。
当たり前のことと看過せず、ちょっぴりその中身を考えてみると意外な発見があるかもしれません。

第1回:有期労働契約について

 日本の労働社会は、正規労働者と有期労働契約者の協働によって支えられてきました。有期労働契約者とは期限を定めて労働契約を交わす方のことをいい、常勤的な役割をこなす方もいれば短い労働時間で働く方もいます。もちろん有期労働契約者の中には、配偶者の扶養に入っていたいので、自分の意思でパート労働をされている方もいますが、正社員になりたい、あるいは正社員と同じ待遇を得たいという方も多くいます。平成時代の後半は、この有期労働契約者の処遇について多くの労働争議が展開されました。代表的なものとしては、ハマキョウレックス事件(2019.6.1判決)、大阪医科大学事件(2020.10.13判決)、メトロコマース事件(2020.10.13判決)、日本郵便事件(2020.10.15)などがあり、有期労働契約者の権利を担保するような判例がいくつも提示されました。特に『福利厚生に関わる事項』については、有期労働契約者であることを理由に差別をしてはならないという見解がはっきり印象付けられたのではないかと思います。このコラムの中では詳細を紹介できるスペースがないので、ご興味ある方はぜひネットで検索をしてみてください。
改正パートタイム労働法(中小企業では2021年4月から施行)では、有期労働契約者であることを理由として、基本給、賞与その他の待遇のそれぞれにについて、差別的取り扱いをしてはならないと規定されており、有期労働契約者から求めがあったときは、正規労働者との間の待遇の相違について事業者はきちんと説明をしなければならないとされています。有期労働契約者の働きにより事業運営が回っている事業所も多いはず。それぞれの立場や役割を尊重し合いながら事業所全体の労働環境を向上させていきたいものです。

「教えて!梶谷先生」コラム一覧ページへ