【団体インタビュー】ワークサポート杉並 

ワークサポート杉並(正式名称:公益財団法人 杉並区障害者雇用支援事業団)は杉並区が出資して作られた、障がいのある方の就職支援をしている公益財団法人です。障がいのある方が働くことで自立し、安心して暮らせる地域づくりに貢献していくことを理念としています。 

ワークサポート杉並には、すぎなみ協働プラザから発行している広報紙「すぎプラ通信」の発送作業を依頼しています。11月に発送した「すぎぷら通信」も3名の方に発送作業に関わっていただきました。サポートスタッフの茂木さん、服部さんにお話を伺いました。 

広報紙発送作業の様子

―活動について教えてください 

団体の目標として次の三点を掲げています。 

「地域の中で障害者就労支援のための環境づくりを進める」 

「施設、学校からの就職に向けた取り組みを支援する」 

「障害者一人ひとりに適した、オーダーメードの就労支援を実施する」  

「ワークサポート杉並」ホームページより

私どもワークサポート杉並には様々な利用者の方がいて、一人ひとりの適性も違います。そのため幅広い作業が提供できているのではないかと思います。継続した就労のため日々の訓練だけではなく、様々な場所に実習にも行きスキルアップにつなげています。区外に出かけることもあります。普段とは違った環境で学び取れることが実習の場では多くあり、思わぬ力が発揮出来たり、発見もあります。また、スタッフは運営機関主催の研修にも参加しています。 

―3つ目の目標「オーダーメードの就労支援」に向けてはどのように取り組まれていますか? 

スタッフと利用者との信頼関係を築くことをいちばんに心がけています。そのために日々のコミュニケーションをとても大切にしています。 

今年は4~6月は依頼がなく、活動も停滞していました。その間、利用者の方が活動を止めることなく、在宅支援で何が提供できるだろうかとスタッフ間で協議をしました。こんな時だからこそ、新しいこともやってみようと、メールやzoomを使っての面談も始めました。 

—先日すぎなみ協働プラザでの異業種交流会に参加していただきました。他団体の方との交流はいかがでしたか? 

皆さんこのコロナ禍においても利用者の方の今必要としていることを考え、工夫されて活動を続けておられて感心しました。それを伺って、私達もこちらに合わせてもらうのではなく、利用者に合わせた、必要とされる活動を提供していくことが大事だと感じました。 

交流会で知り合えた団体さんとも今後の活動で関わりを持ちたいと思っています。 

—今後の課題はどんなことですか? 

継続した就労支援をするためには利用者の方の活動と実習の場を増やしていていきたいです。 

そのために、活動をより多くの方に知ってもらいたいと思っていますので他団体と合同で企業の方をお呼びしてお話を聞いてもらったり、直接活動を見てもらうこともあります。企業など外部の方とは、様々なメディアを使いリモートでのやりとりはしていますが、やはり最終的には人と人とのつながりには、できれば直接会ってお伝えしたいと感じています。 

区内団体間につながりを持つことで新しい活動が見えてくる、結果としてお互いに助かることがあると思っています。 

今回作業に来られたのは3名の利用者の方です。作業中の様子も拝見し得意な作業についてなどお話を伺いました。今回の広報紙発送の作業では部数の確認、発送先の仕分けをしていただきました。皆さん責任を持って丁寧に作業をされていると感じました。 

ご参加いただいた交流会のような場を経て利用者の活動が広がるきっかけになれるよう、すぎなみ協働プラザは今後もお手伝いをしていきたいと思います。 

ワークサポート杉並(公益財団法人 杉並区障害者雇用支援事業団

住所:東京都杉並区高井戸東4-10-26(杉並障害者福祉会館1階)
電話:03-5346-3250

ホームページ https://sugi-jigyodan.or.jp/

撮影・文責 有馬

NPO等のための会計のい・ろ・は開催レポート

公認会計士・税理士 加藤さんとNPO法人 HATI JAPAN 多文化多言語の子ども発達支援の東谷さん

公認会計士・税理士の加藤 俊也さんをお招きしてすぎなみ協働プラザで「NPO等のための会計のい・ろ・は」講座を10/28・11/4・11/11にオンラインで開催しました。

各講座の内容は
第1回は、会計の目的・NPO法人会計基準とは・現金入出金の処理方法
d第2回は、決算書をわかりやすくするための工夫・決算書ができるまで・入出金データの入力と集計。
第3回は、月次決算のつくるメリット、目的・会計は事業を始めるとき予算を立てるための目安・会計ソフトの紹介という内容で講座いたしました。

全3回を通して現場からの声としてNPO法人 HATI JAPAN 多文化多言語の子ども発達支援の東谷さんにお越しいただき、現場の立場として参加していただきました。

NPO法人 HATI JAPAN 多文化多言語の子ども発達支援
https://www.facebook.com/HatiJapan/

加藤さんのお話の中で「外部を巻き込む活動をするNPO法人の場合外部の人に分かりやすい会計報告は必須」というトピックがありました。
寄付やボランティアをお願いすることが、多いNPO法人において分かりやすい会計報告は重要なツールになりえることを学びました。

参加者の声
・大変有意義でした。ありがとうございました。受益者から対価を得られないという、NPO業界から見たら当たり前のことが実は大変なことなのだということを改めて考えさせられるきっかけとなりました
・自分の疑問に思っていることに当てはまり、とても参考になった。会計の仕組みや必要性を優しく解説してくれるので、理解しやすい。
・東谷さんの飾らない雰囲気が講座の緊張感を和らげてくれます。また地域同業者の勉強会の雰囲気で、利害関係が無く、どんな質問にも優しく回答してくれる先生に感謝しています。

この講座の講師
認定NPO法人 NPO 会計税務専門家ネットワーク 理事
公認会計士・税理士 加藤 俊也

NPO 会計税務専門家ネットワーク
https://npoatpro.org/index.html


【団体インタビュー】 千日紅繁和会-花のある商店街-

千日紅繁和会(せんにちこうけいわかい)さんは妙法寺門前通り商店街の活気を取り戻したいと活動されている団体です。代表の山田重子さんにお話を伺いました。 

千日紅繁和会の代表、山田さん

―活動をはじめられたきっかけを聞かせてください。 

いただいた鉢植えを家の中だけでは飾りきれずに、外にも出してみましたところ、声をかけてくれた人がいました「花がある商店街っていいですね」普段は挨拶もなく過ぎていく人が、花があることで話しかけてくれたのです。 

その頃、商店街会長をしていた主人がシャッター街になっている通りをなんとか元気にしたい、と考えていたところでした。それなら商店街に花を置いてみようと思いました。毎日水をやり、花が元気になっていくのを見ると私自身も元気になれると感じていたからです。育てていた千日紅をイベントで提供することも思いつきました。 

花を通して人は元気になれる、人と繋がることができる、商店街も元気なってほしい、と思ったのが始まりです。 

―活動をともにしているのはどんな方たちですか?メンバーはどのように集まったのでしょう。 

身近な方を呼んで小さなお茶会をすることから始まりました。そこで私のやりたいことを話してみるとイベントのお手伝いなど助けてくれる人がいました。Facebookを始めて若い人の中に入っていくこともありました。やりたいと思うこと、ビジョンを共有できる人が仲間だと思っています。 

イベントには、町内会、学校のPTA・支援本部、いろいろなところから賛同してくれるボランティアの方が集まってくれます。 

小学校での千日紅刈り取り作業の様子

―今後の課題は?

このコロナ禍で、オンラインの活用と、組織の見直しが必要だと気付きました。 

イベントの中止が決まった時にイベント運営のボランティアの皆さんがオンラインツールを使って中止のお知らせなどを担ってくれました。メールなどに不慣れな私が連絡していたのでは、どれだけの時間がかかったかわかりません。オンラインが身近にある若い人達に助けられ、私も学ばなくてはならないと思いました。 

また、活動はイベントだけでなく、近隣の小学校での千日紅の配布、種まきや寄せ植え、ワークショップなどがあります。そのためには一年を通して、春には種をまき、苗を育て、ポットに植え替え、剪定、花壇への植え付け、という作業があります。その作業には時間もかかりますし、たくさんの人手も必要です。この作業にはその時々でボランティアの方が手伝ってくれますが、このコロナ禍で来ていただくこともできませんでした。 

今後も長くこの活動を続けていくためには、若い人を巻き込んだ組織を作らなくてはいけないと思っています。 

さらに人のつながりが増えていくことが、困っている人を助けることにつながり、安心して暮らせる街を作って行けるのだと思います。 

小学校での千日紅摘み取り作業の様子

インタビューの最後には育てている千日紅をたくさん見せていただきました。お花に囲まれた山田さんはインタビューでお話いただいたときとはまた違った柔らかい表情でした。 

帰り道、商店街を歩くと千日紅の鉢植えがあちこちに見られました。素敵なお花ですね、とつい誰かに声をかけたくなりました。 

インタビューを通してやりたいことが次々に沸いてくる山田さん。すぎなみ協働プラザでは、山田さんのような地域活動のアイデアを皆さんに発信していきたいと思っています。 

千日紅繁和会(せんにちこうけいわかい)
住所:東京都杉並区堀ノ内3-48-3
電話:(03)3311 0725(清水屋 山田宛)
ホームページ
https://sennichiko.jimdofree.com/
Facebook(フェイスブック)
https://www.facebook.com/sennichiko.myohoji/

撮影 中野
文責 有馬

業種別交流会開催レポート

すぎなみ協働プラザで業種別交流会を10/24(土)開催しました。

1部が「子ども・子育て」2部が「高齢者」3部が「まちづくり」の業種ごとに参加いただきました。それぞれの会でコロナ禍で生まれた「課題とニーズ」とそれに対応する「アイデア・実行したこと」話し合いました。


集まって活動する場所がないという意見や、オンラインの活用をしたいがツールの使い方がわからないなど、テーマ共通で出た意見もありました。
この交流会で知ったコロナ禍での団体運営での課題を
今後のすぎなみ協働プラザの教室の企画に運営にもいかしていきたいです。

参加者の声
・目的を同じくした者同士協働できそうです。
・参加者の皆さんがそれぞれの対応されていることを参考にさせていただく。
・もう少し大きな問題(仮題)が欲しかった。
・各団体の深いところの課題をもっと知りたい考えたい。

※この交流会をまとめたグラレコを以下に掲載します。


■参加団体
<高齢者>
すぎなみ食育推進の会
経営技術研究会
東京海難救助隊
杉並区障害者雇用支援事業団

<子育て>
チャイルド・ファンド・ジャパン
RTF教育ラボ
きょうだい児と家族の応援団 にじいろもびーる
すぎなみ食育推進の会
NPO法人ADDS

<街づくり>
杉並まちづくり交流協会
日本失語症協議会
千日紅同好会
杉並Times編集部
杉並区障害者雇用支援事業団
きずなメール・プロジェクト
まちナカ・コミュニティ西荻みなみ

夏のオンライン交流会 オンライン活用のススメ 開催レポート

すぎなみ協働プラザでは、zoomの使い方やオンライン講座を実施していますが、区内の地域活動団体でも、オンラインで会議や講座を実施し始めているようです。

そこで、「他の団体は今どんな活動をしているの?」「新しくオンラインで活動してみたい!」という方たちと、『地域活動×オンラインの可能性を感じる』『自分たちの周りの課題からできること』を一緒に考えてみました。

参加者は、町内会などの地域団体で長年活動されている方、最近活動を始めたばかりの方など、7名。

自己紹介の後、2グループに分かれて進行していきました。

初めの交流タイムでは、「自分で取り組んでいる課題」「なぜそれをやっているのか?」「解決するためには何をしているのか?」の3点を意見交換しました。

次に、グループを変えて、地域活動でのオンライン活用の「良いところ」「課題点」について話し合いました。

「良いところ」では、
・高齢者の方々がラインでつながりマッサージの講座を行った。
・オンラインで子ども向けの夏祭りの活動を予定している。

「課題点」では、
・手元を見せて一緒にやってあげる部分は中々難しい。
・オンラインだと、独りよがりになってしまう可能性はある。 

などがあがりました。

自分の身の周りで感じる地域の課題では以下のような意見が出ました。

長年、町内会で活動されている方がいる一方で、地域と繋がりたい気持ちはあるけれど、町内会が何をやっているかわからない、入りづらいという声もあり、お互いの立場での見え方を知るきっかけとなりました。

【参加者の感想】
・地域の情報、活動が見えにくいという声を聞きました。その課題を今後考えていきたい。
・ご年配の方々も、オンラインにチャレンジしているとのこと、素敵だなと思った。
・交流、学びの場をいただけて良かった。活動のヒント、アイデアをいただけた。
・仕事をしていると、なかなか地域の方々と繋がりを持てないと思った。課題を共有できて嬉しかった。
・いろいろな活動をされている方々と交流ができて良かった。zoomの可能性を感じた。
・勇気をもって参加して良かった。活動を始めたばかりで、地域とのつながり方がわからなかったが、まず、何をすれば良いか、どこにいけばつながりが持てるかなど知ることができ、勉強になった。
・参加させていただけたことに感謝。皆、防災のことを気にしてくださることに感謝。

少人数でそれぞれが意見を交わす時間が多く、あっという間の2時間でした。
このオンラインでの交流をきっかけに、実際に会っての交流に繋げていきたいです。