【イントロカフェ】楽しく地域活動するためのヒント~これってハラスメント?~開催レポート

杉並区区民生活部管理課男女共同・犯罪被害者支援係との協働事業として、2024年9月23日に【イントロカフェ】楽しく地域活動するためのヒント~これってハラスメント?~を開催しました。

講師の植松侑子さんは、舞台芸術のアートマネジメント専門職に向けた人材育成と雇用環境整備のための中間支援組織「特定非営利活動法人Explat(えくすぷらっと)」理事長で、上級ハラスメント対策アドバイザーとしてご活躍です。
今回の講座では、ハラスメントの基礎知識についてと事例を通して考え方についてお話いただきました。

最初に、ハラスメントとはなにかを学びました。
行為する側に悪意がなくても、相手が「傷つけられた」と感じさせる発言や行動がハラスメントに該当する。ということでした。

続いて、ハラスメントの種類別に、どんな要素がどのハラスメントにあたるのかを学びました。優位的な立場の者が下の者に身体的、精神的な攻撃などをする「パワーハラスメント」。相手の人の意思に反して性的な言動が行われる「セクシャルハラスメント」。同僚や同級生、家庭や恋人、友人同士の間でも起こりうる、精神的ないじめ・嫌がらせの「モラルハラスメント」について、事例を交えながら解説していただきました。

ハラスメントを学んだあとは、ワークショップでさらに理解を深めていきました。
4~5人のグループに分かれて、グループ毎に16枚のことばカードを配り、「青色→きっと大丈夫な言葉」「黄色→ちょっと考えた方がいいかも。要配慮・要注意の言葉」「赤色→言わないでほしい。聞きたくない、止めたい言葉」の3種類に分類してもらいました。

「赤色→言わないでほしい。聞きたくない、止めたい言葉」への分類が多いグループやどこに置いていいのかなかなか決まらないグループなど、ワークショップはとても盛り上がりました。一通り分類したあとは、他のグループがどんな分類をしたのかを見て回りました。

分類を終えた後は、黄色や赤色に置いたことばカードを、どのような言い回しにしたら、相手に苦痛を与えない言い方になるかを考え、書き変えるワークをしました。こちらも他のグループがどんな書き変えをしたのかを見て回り「自分のグループと一緒だね」と共感したり「こういう言い変え方があるのか」と新たな発見があったようでした。

講師の植松侑子さんは結びに、
ハラスメントは相手の価値観や感覚を認めず自分の価値観や感覚で支配・コントロールしたいという欲求から発生しがちです。一方向ではなく、双方向のコミュニケーションが大事になります。コミュニケーション・身体的接触に関しては、相手の家に訪問した時のスタンスをイメージすると良いでしょう。勝手にトイレを借りたり冷蔵庫を開けたりしないように、それぞれの「パーソナルスペース」があるので、事前に同意をとることが必要です。
ハラスメントの勉強をすると、人と関わるのが怖くなるイメージがありますが、コミュニケーションこそが大切で、積極的にコミュニケーションを取り、信頼関係を築くことが大切ですと仰っていました。

参加者からは「何気なく言った言葉や態度がハラスメントになるかと思っていましたが、双方向のコミュニケーションが大事で話し合うことで相手を傷つけないようにできるのだと思いました。」「地域活動を想定してのお話がとてもありがたかったです。」「言葉カードを家族でやっても楽しそうだと思いました。」などの感想をいただきました。

また「イントロカフェを設けていただき、ハラスメントについて考えるきっかけになり、とても良い企画でした」と職員が嬉しくなるような言葉もいただきました。

すぎなみ協働プラザでは、すでに地域活動をされている方が団体活動の活性化につながる、スキルアップを目標にした講座「ステップアップ講座」と、気になるテーマをより身近なものにすることで、社会課題や地域活動を知るきっかけの場をつくることを目的とする「イントロカフェ」を企画開催しています。これからも、皆さまにとって、地域活動を始めるきっかけと、地域活動の充実のお手伝いができるようにしてまいります。

文責・写真:大久保

【ステップアップ講座】NPO流 お金の集め方・使い方 開催レポート

2024年09月13日に、産業商工会館展示場にて、【ステップアップ講座】NPO流 お金の集め方・使い方を開催しました。

講師には、全国のおもちゃ美術館を設立・運営をしている認定NPO法人芸術の遊び創造協会より、山田心さんにお越しいただきました。山田さんは、新宿区の廃校を活用した「東京おもちゃ美術館」設立にあたっての寄附金制度「一口館長(※1)」設立や疑似私募債(※2)の発行、姉妹館設立のためのクラウドファンディングなど様々なファンドレイジング手法の実践を行ってきた、資金調達のプロとも言える方です。また、おもちゃ美術館のみならず、各方面で、准認定ファンドレイザーとして活躍されています。「第6回日本ファンドレイジング大賞」、「READY FOR of THE YEAR2013」を受賞された経験もお持ちです。

今回は、経験も知識もある山田さんから、地域活動団体それぞれに合った資金調達方法を考えるきっかけづくりとして、この企画を考えました。日頃から、資金繰りに悩む団体様の声も多く、寄附と助成金、協賛金、クラウドファンディング等、それぞれの特徴を学び、お金の悩みを解決して活動の広げ方を学ぶことをゴールとして開催しました。

この日の山田さんの講義のテーマは、『ひとりでがんばらない』でした。地縁、血縁、など様々なご縁がある中で、クラウドファンディングでは、「価値感縁」の輪を広げることの必要性を、また、助成金は、投資であり、援助だと思ってはいけないことを学び、ファンを増やし、縁を築いていくことの大切さを学びました。

それぞれの資金調達方法に、山田さんの事例を交えてお話ししてくれたので、とても分かりやすく、参加者の多くが、自身のプロジェクトに重ね合わせ、「なるほど」と頷いている様子が見られました。

最後に、個人ワークを行いました。
お悩み共有&解決シート~プロジェクト実現のために、ひとりでがんばらない~と書かれたワークシートに、実現したいプロジェクト、悩み、協力者を整理していくというものです。

悩みを可視化することで、頭の中を整理し、資金調達に向けて周到な準備をすることができるそうです。

ワーク終了後には、数名にワークシートに書いたことを発表してもらいました。お悩みをその場で発表したことで、会の終了後に、「私、手伝えますよ」と声をかける場面も見られ、早速協力者が見つかり、その参加者は「今日は本当に来てよかった!」と仰っていました。
横のつながりも生まれたことに、日頃から地域団体のサポートをしているすぎなみ協働プラザとしては、とても嬉しく思いました。

参加者からは、

・とても参考になりました。自分たちの想いをまとめる必要があるなと思いました。悩みを話すだけでなく解決するために具体的に悩みを書いてみることが大事だと感じました。一人で悩まずにいろんな人を巻き込んでいくのを大切に進めていきたいと思いました。

・今回は実際に資金集めに苦労されてきた方が講師で、実践的なところが良かった。

とのお声をいただきました。ご参加いただいた団体が、今回の講座で学んでことを生かして、資金調達にトライし、活動の幅を広げていくことを願っています。

文責・写真:大庭

東京おもちゃ美術館
https://art-play.or.jp/ttm/

(※1)東京おもちゃ美術館 「一口館長」制度
https://www.charibon.jp/partner/goodtoy/

(※2)疑似私募債とは
企業が社債を発行するように、均一の条件で組織内外の多数の者(多くの場合、会員などの支援者)から借り入れる手法です。有価証券の「債券」ではないので、疑似となっています。NPO債や市民債とも呼ばれます。

【ステップアップ講座】地域活動団体のための「助成金」考え方と申請のコツ

助成金申請の上手な団体は、申請書の書き方ではなく「考え方」を知っている団体です。この講座では、助成金の審査員や助成機関でのアドバイザーとして幅広い経験を持つ小堀悠氏を講師として迎え、「助成金」についての考え方から、申請する前の準備、決定後の手続きまで実践をまじえて幅広く学びます。

■開催日:2024年10月16日(水)

■開催時間:18:30~20:30

■開催場所:杉並区役所分庁舎3階(杉並区成田東4-36-13)

■対象:杉並区内で活動している団体の方・助成金について興味のある団体

■定員:30名(申込順、1団体2名まで)

■講師:小堀 悠 氏(特定非営利活動法人NPOサポートセンター常務理事・事務局長 認定ファンドレイザー・日本ファンドレイジング協会認定講師)

学生時代より、環境団体、まちづくり団体の設立や運営、資金調達に携わる。卒業後、民間企業のシステムエンジニアを経て2009年より、NPOサポートセンターに入職。主にNPOのマネジメントや資金調達をテーマとした研修・セミナーの企画および講師、支援者データベースをはじめとするNPO向けのITサービス普及に取り組む。また、複数の助成金の審査員、助成機関へのアドバイザー経験を持つ。

■参加費 :無料

■申込方法:
Eメールに「①講座名②氏名③団体名④電話番号」を記入して、すぎなみ協働プラザ(Eメール:sanka@nposupport.jp)へお申し込みください。

■問い合わせ:
・すぎなみ協働プラザ(杉並区阿佐谷南3丁目2番19号 産業商工会館内)
電話:03-5335-9540
Eメール:info@nposupport.jp

【団体交流会】「こんな杉並区にしたい!」を語り合おう! 開催レポート

8月17日(土)に団体交流会を開催しました。
当日は、台風一過で気温が上がり、猛暑のなか多くの地域活動団体の皆様にご参加いただきました。

今回の交流会は、【昔の杉並→現在の杉並→未来・9年後の杉並区区政施行100周年にむけて】というテーマで企画しました。
グループワークでは未来の理想的な杉並区についてそれぞれの想いをグループ内で発表・共有し、最後にはグループごとに、「〇〇な杉並区にしたい!」というスローガンを模造紙に書いて発表していただきました。

第一部でははじめに、NPO法人すぎなみムーサの山崎さんが作成した「善福寺川のカワウソ」を上映し、江戸時代の杉並区を見てもらいました。(※文末に動画リンクあり)

NPO法人すぎなみムーサ 山崎さん
画:すぎなみ紙芝居一座「すかい」那須克彦

続いて、杉並区企画課公民連携担当の金子さんより「人口動態、課題など、データからみる杉並」をスライドで紹介。現在から未来に向かって杉並区がどう変化していくかを学び、第一部を終了しました。

第二部では、「〇〇な杉並区にしたい!」をグループ毎に考えてもらうワークショップをしました。今回は参加者のなかで7月にファシリテーション講座を受講した方にファシリテーター役をお願いし、ファシリテーション講座で講師を務めていただいた杉村郁雄さん(プロセスクリエイト代表)には今回コーディネーターとして、交流会全体を見守っていただきました。

各グループのファシリテーターさんのおかげで、和気あいあいとした雰囲気のなかで自由闊達に意見交換が進み、最後にはグループそれぞれの「〇〇な杉並にしたい!」の発表がありました。

Aグループ 「知恵と愛の杉並区キャンパス計画」な杉並区にしたい!


Bグループ 「あいさつでつながるすてき」な杉並区にしたい!

Cグループ 「年代国籍問わず、だれもが集まる安心安全で緑豊か」な杉並区にしたい!

Dグループ 「みんなが知り合う事ができて、子育てがやり易い」な杉並区にしたい!

Eグループ 「多様なつながりある寛容で良い環境の良いだれからも愛される様」な杉並区にしたい!

たくさんの意見をグループでひとつにまとめあげ、その発表はたくさんの想いと「杉並区が大好き」が詰まった魅力的なものでした。

第三部では自由に交流する時間をとりました。

団体同士が積極的に交流する様子がうかがえました。横のつながりをつくってもらえるようにプラザスタッフからもお声かけし、新しい出会いも生まれました。

杉並区企画課の方々、コーディネーターの杉村さんにも交流に加わっていただき、普段関わることのない人とも知り合うことができ、幅広い自由交流時間となりました。

参加者からは

・本日は大変貴重な学びの場をありがとうございました。交流の場を通じ、横のつながりを形にできるような場があると良いなと思いました。
・区の企画課からの説明も興味深い内容でした。ファシリテーターの進め方は的確で楽しい雰囲気も出てとてもよかったです。
・参加団体の方と交流を持てて楽しい会でした。ワークショップも盛り上がりましたが、なかなか形にならないのが残念なところです。区のマッチングも期待します。

など感想をいただきました。

今回、ワークショップを通し、団体同士がつながり、新しい交流が生まれたことが、プラザにとっても大きな収穫となりました。

交流会のなかで同業種同士の交流もしてみたいとの声も伺いました。すぎなみ協働プラザでは、団体の声を聞きながら、団体がつながり、それをカタチにできるように地域活動の懸け橋としてお手伝いしていきたいと思っています。

◆善福寺川のカワウソはこちらからご覧いただけます!
江戸時代の杉並区をご紹介しています。小さなお子さんも楽しめる内容です。ぜひご家族やお友達皆さんでご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=ZylvdAUYrw4

文責・写真 大久保

労務コラム③ 教えて!梶谷先生

事業場における労働関連用語の一考察
私たちが『働いている』上で、よく見たり聞いたりする用語があります。当たり前のことと看過せず、ちょっぴりその中身を考えてみると意外な発見があるかもしれません。

第3回:雇用保険について

 労働者を雇用するにあたり、週労働時間数が20時間以上となる場合は雇用保険の資格取得手続きをしなければなりません。雇用保険の最も知られている目的は厚生労働省のHPに書いてあるように、『労働者の生活及び雇用の安定と就職の促進のために、失業された方や教育訓練を受けられる方等に対して、失業等給付を支給する』ことなのですが、雇用保険は単に失業給付のための保険ではなく、労働者の雇用継続や教育機会をサポートする大切な保険制度なのです。具体的には、出産や育児に係る休業に対しては育児休業給付金が支給され、家族の介護のために介護休業を取らなければならない人には介護休業給付金が支給されます。休業に係る給付だけでなく、例えば自己研鑽のために資格試験合格のために講座を受講したりキャリアアップのための勉強をしたりすれば教育訓練給付金が支給されることもあるのです。つまり雇用保険とは、労働者のための公的な福利厚生制度と考えるのが分かりやすいかもしれませんね。

 そして雇用保険は単に労働者個々のためだけにあるのではありません。2020年に初めて猛威を振るった新型コロナウイルスですが、行政指導で営業を一時休止しなければならなかった事業所がたくさんありました。収入がないのにどうやって事業運営を維持するのか?特に労働者の賃金確保は切実な大問題でした。その時、大活躍したのが『雇用調整助成金』でした。事業所が負うべき休業手当の大部分を国が公費で拠出してくれたのです。この助成金の財源は、まさしく雇用保険の保険料で集められた国庫だったのです。しかしこの緊急事態への対処は雇用保険による財源約5兆円を失うことにもなりました。コロナ前の雇用保険料率は労使合わせて6/1000でしたが、現在は15.5/1000に跳ね上がっています。失ったものは補填しなければならいというわけですが、これは様々な事態に備えるためにやむをえないことだと思います。

 働く上で頻繁に耳にする雇用保険ですが、この保険によって多くの労働者が守られているということを、ぜひ心の中に留めておいてください。

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