団体訪問 阿佐谷南きずなサロン虹

2024年9月13日(金)、コミュニティふらっと馬橋の「阿佐谷南きずなサロン虹」にお伺いしました。

「きずなサロン(※1)虹」は、小さいお子さんから高齢者の方まで、みなさんが気軽に立ち寄り、サロンでお茶を飲み会話を楽しみ情報を得て、友だちを見つけ、顔見知りを増やし、ご近所のきずなが広がることを願って、毎月1回、第2金曜日にコミュニティふらっと馬橋で活動しています。

コミュニティふらっと馬橋外観
阿佐谷南きずなサロン虹の2024年11月チラシ

毎月のイベントで作成するものが異なります。毎月チラシを作成して、区や地域の掲示板などに貼付して地域の方々にお知らせしています。
※最新のチラシは、会場であるコミュニティふらっと馬橋内の掲示板をご覧ください。

お伺いした日の参加者は9名、スタッフ9名が集まっていました。

スタッフの皆さん

今月は、毛糸のハート型のポンポンストラップを作成。スタッフの方に教わりながら、何色の毛糸にしようかと嬉しそうに選んだり、丸い形のポンポンをハート型にカットしたり、参加者は皆さん楽しそうに作成していました。
作成後は、お互いの完成品を見せ合いながら写真を撮り、その後、コーヒーを飲みながら、おしゃべりに花が咲いていて、とても和やかな雰囲気でした。

「きずなサロン虹」を、中心になって運営している高橋さんに活動のきっかけなどをお聞きしました。

この団体の活動は2011年東日本大震災の後に災害時に地域での顔見知りを増やしていこうと言いう観点から、杉並区社会福祉協議会のご支援をいただきながら民生委員4人を中心にスタートしました。初めは阿佐谷地区で活動をしていましたが、2018年に高円寺地区へ移って、現在ではコミュニティふらっと馬橋で活動しており、スタッフは12名(内民生委員とOGを含めて9名、地域の人3名)で運営しています。

スタッフは、その日の様子をそれとなく見守り、人と人との話の橋渡しなどを心掛けているそうです。

参加者からの協力金、杉並区の長寿応援ポイントの収入などで運営しています。他にも、社会福祉協議会からの「特技さん(※2)」の仕組みを使って、マジックショー、ハンドマッサージを行っています。

参加者の方にお話をききました。

・毎月、何を作成するのか楽しみにしています。

・毎月、できるだけ参加するようにしています。お友だちと会ってお話しするのが楽しみです。

との声があり、地域の居場所の一つになっているのだと思いました。

また、この日、参加者のお一人が手作りの素敵なネックレスを身につけていて、これも「きずなサロン虹」で作ったものだと教えてくれました。そして、そのネックレスは、過去に自分が療養中で参加できなかった時に、顔馴染みの参加者の方が作ったものをプレゼントしてくれたものとのこと。とても嬉しそうにお話しされていて、参加者同士の「きずな」があることを目にしました。

現時点の課題としては若い人たちにも参加を促していきたいとのことです。 今後も、多世代への活動の周知など、プラザとしてできることを考え、お手伝いをしていきたいです。

参加者とスタッフの皆さん

※1「きずなサロン」とは・・・杉並区社会福祉協議会が支援している、誰でも気軽に立ち寄れ、ふれあい、交流をする場です。きずなサロンの活動を通して、地域の方々の輪が広がり、支え合える関係ができることが期待されています。
杉並区の各所にありますので、詳しくは以下のリンクからご覧ください。https://www.sugisyakyo.com/suishin/kizuna.html

※2「特技さん」とは・・・杉並区社会福祉協議会の杉並ボランティアセンターが派遣している、人より秀でた特技があり、披露していただける方、または、特技を人に教えることができる特技ボランティアさんです。
https://www.borasen.jp/service/06

「阿佐谷南きずなサロン虹」の問い合わせ先は以下の通りです。

杉並区社会福祉協議会(電話 03-5347-1017)
コミュニティふらっと馬橋(電話 03-3315-1249)

【交通アクセス】コミュニティふらっと馬橋

住所:〒166-0003 杉並区高円寺南3丁目29番5号

東京メトロ丸ノ内線「新高円寺駅」徒歩10分
JR中央線・総武線「阿佐ケ谷駅」「高円寺駅」徒歩12分
都営・京王バス(渋谷駅・阿佐ケ谷駅間)「西馬橋」下車徒歩7分(青梅街道)

団体訪問 すぎなみ紙芝居一座「すかい」

2024年10月12日(土)、永福町駅屋上庭園ふくにわに、すぎなみ紙芝居一座「すかい」の紙芝居口演を見に行ってきました。

京王井の頭線永福町駅 屋上庭園「ふくにわ」

『すかいの合言葉~地域に伝わる昔話を知れば地域が好きになる』

こんな素敵な合言葉を持つ、すぎなみ紙芝居一座「すかい」は、主に杉並の昔話を、手作りの紙芝居で読み聞かせる活動をしています。郷土の説話・伝承にもとづいた話は、大人にも好評です。

この日は、久しぶりの口演でした。屋上庭園という立地から、真夏の7月から9月まではお休みをしていました。4か月ぶりとなるこの日は、秋晴れの空のもと、幼児から小学生までのたくさんの親子連れが集まっていました。

永福町にまつわる話など、全部で5つの紙芝居が口演されました。「にんじん、ごぼう、だいこん」「大きい魚、小さい魚」「永福稲荷のお告げハト」「あまんじゃく」「招き猫」です。抑揚のある読み方や身振り手振り、体を大きく動かしながらの口演は、聞き手を惹きつけます。

途中にクイズを挟み、クイズに正解すると、お菓子を貰えます。子どもたちの気分転換になり、工夫が凝らされた進行になっていました。

この日は、すぎなみ協働プラザの職員が作ったバルーンアートも景品として寄附しました。プラザ職員のバルーンアートは、11月に参加予定のすぎなみフェスタに向けて練習をしているものでした。お菓子とともに、これらのバルーンアートをクイズの正解者に配り、保護者も「すごい!かわいい!」と喜んでくれる姿に、こちらも嬉しくなりました。

紙芝居口演は、出入りは自由なので、子どもが飽きてしまって途中で帰る親子もいましたが、中には、毎回来ている常連の子もいて、「もうすぐ、いつものクイズやるかな?」とわくわくしながら聞いていました。

この日、日差しが強く少し汗ばむくらいでしたが、からっとした気候で、心地よく、終了後も子どもたちはベンチでお菓子を食べたり、線路を走る電車を見たり、大人たちはベンチに腰かけ、のんびりと秋晴れを楽しんでいる様子でした。

「すかい」東島信明さん
「すかい」座長:那須克彦さん

終了後、片付けの途中でも子どもが来ると、マンツーマンで紙芝居を披露するなど、一座の地域の子どもたちを想う気持ちに胸が熱くなり、ますます応援していこうと思いました。

すぎなみ紙芝居一座「すかい」の紙芝居は、毎月、第2土曜日にふくにわにて開催されています。ぜひお散歩がてら、紙芝居を見に行きませんか?


すぎなみ紙芝居一座「すかい」ブログ  https://ameblo.jp/suginami3jp/

文責・写真:大庭

施設訪問 コミュニティふらっと本天沼(受託業者:NPO法人 障害者就労支援センター どんまい福祉工房)

2024年9月27日(金)、コミュニティふらっと本天沼内覧会に行ってきました。

運営団体は、すぎなみ協働プラザの登録団体でもある、NPO法人障害者就労支援センター どんまい福祉工房です。どんまい福祉工房は、主に、障がいのある方の就労支援事業を長年行ってきており、高円寺の「café Roost」や井荻での「どんまい福祉工房・分室」を運営しながら、杉並区立の施設、ゆうゆう天沼館、ゆうゆう荻窪東館、コミュニティふらっと馬橋を受託運営しています。地域をフィールドにした事業を展開し、利用された皆さんがその中で生き生きと働き、生活できる『地域づくり』や、地域でのインクルージョンの実現を推進している団体です。

閑静な住宅街にたつコミュニティふらっと本天沼の入り口

今回訪れた、コミュニティふらっと本天沼は、本天沼区民集会所を改修、整備して、2024年10月1日(火)にリニューアルオープンしました。建物は地上2階建て、第1~5集会室、多目的室、ラウンジがあります。多目的トイレは1階に、通常のトイレは1階2階両方にあります。

1階の多目的室とラウンジから見せていただきました。
多目的室は、館内で一番広い貸室となっています。卓球台も倉庫に常備していて、壁に大きな鏡も設置されているので、軽い運動もできる広々としたスペースです。

靴を脱いであがる多目的室。壁面には大きな鏡が設置されている。

同じく一階にあるラウンジには、丸テーブルと窓際に横長のデスクが置かれ、グループでの歓談や打合せから、勉強や読書をする個人の方も利用しやすい造りになっていて、窓からは緑の木々が見え、ほっとさせてくれます。ラウンジのヘリンボーン柄のフローリングはとてもとてもおしゃれで印象的でした。

歓談や勉強に利用できるラウンジ

1階ロビーとラウンジにはWi-Fiが通っているので、ラウンジでのパソコン作業も可能です。それ以外の部屋でWi-Fiを利用したい場合は、ルーターをレンタルしてWi-Fiを利用することができます。

次に、階段を上がって2階へ。2階には第1~第5集会室があります。
第1集会室は防音になっており、アップライトピアノと譜面台も常備されていました。

防音の第一集会室

第2~5集会室には椅子・テーブルが常備されているので会議室としても利用ができ、第2.3集会室は一体型利用が可能です。また、壁面に鏡のある部屋では、鏡を利用してヨガやストレッチ等、軽い運動の講座としても利用できます。


2階には、湯沸かし室があり、ここを授乳室として利用することも可能です。(※ご利用の場合は受付へ)

建物は昔のままですが、内部の壁、床は全てきれいに貼り替えられており、ライトは優しい白熱灯のような色合いで、シックな明るさが、全体的に落ち着きのある雰囲気を醸し出していました。

外には駐輪スペースもあり、閑静な住宅街にあることから交通量も少なく、子どもが一人で行くにも安全だと感じました。

2024年10月20日(日)には、『コミュニティふらっと本天沼オープニングイベント』が開催されます。イベントでは、天沼中学校生によるスタンプラリーも開催される予定で、地域に密着したイベントとなっており、運営団体であるNPO法人どんまい福祉工房の理念『地域づくり』を実践していると感じました。

地域の人が“ふらっと”立ち寄れる場所「コミュニティふらっと本天沼」に、皆様もぜひ足を運んでみてください。

オープニングイベントチラシ
コミュニティふらっと本天沼 10月の予定

文責・写真:大庭

施設案内 コミュニティふらっと本天沼

https://www.city.suginami.tokyo.jp/shisetsu/katsudo/flat/1094323.html

・住所:〒167-0031 杉並区本天沼2-12-10
・電話 03-5310-4633
・利用時間 9:00~21:00
・休館日 第1・第3月曜日、年末年始(12月28日から1月4日)

【交通アクセス】

JR中央線、東京メトロ丸ノ内線「荻窪駅」(北口)から徒歩15分

JR中央線、東京メトロ丸ノ内線「荻窪駅」(北口)から関東バス3番のりば(練馬駅、白鷺1丁目、中村橋駅、阿佐谷営業所行き)で「天沼小学校」または「稲荷横丁」下車、徒歩3分

西武新宿線「下井草駅」(南口)から関東バス(荻窪駅行き)「日向橋」下車、徒歩8分

団体訪問 NPO法人Sign-サイン-『水鉄砲大作戦』(NPO活動資金助成事業)

NPO法人サインは令和6年度杉並区NPO活動資金の助成金を受託し、夏休みに子ども向けのイベントを3つ開催しました。そのうちの最後のイベントである『水鉄砲大作戦★2024』にお伺いしてきました。

開催日の8月29日は台風の心配がありましたが、なんとか天気は持ち、『水鉄砲大作戦』を予定通りに校庭で行うことが出来ました。

『水鉄砲大作戦』は2本立てで行われました。1回戦は、校庭のトラックの中と外から他の子どもや先生方が水鉄砲で妨害するなか、障害物競走で校庭のトラックを一周しリレーをする競技。

2回戦は小学生チームと中学生・先生チームの対戦です。先生は小学生のしっぽを取ったら勝ち、小学生は中学生と先生が持っているポイを破ったら勝ち。軍配は…どちらも良い勝負だったようです。ずぶ濡れになりながらも、世代や立場の違うみんなが笑顔で楽しめる素敵なイベントでした。

 

校内では荻窪地域で居場所つくりや地域の活性化の活動に取り組んでいるOgiLoveさんによる駄菓子屋がオープンしていました。

お店で子どもたちはみんな首からスタンプカードを下げています。お話を伺うと

「参加費を事前に徴収していて、駄菓子屋で200円使えるカードを渡しています。たくさん並んでいる駄菓子の中から子どもたちは200円分の商品を選ぶことができます。買った金額分、スタンプカードにチェックがつくので、あといくら使えるかカードを見ながら買わなければいけなく、自然と計算の勉強にもなるんです」と仰っていました。

駄菓子屋さんでは杉六小OB・OGの中学生が売り子をしており、参加者が支援者になっていく好循環が生まれていました。

校門付近では、小学生の通学時、放課後などでの児童の安全・見守りなどをしている「ご近所付き合い広目隊」の皆さんがかき氷を振舞ってくれました。

子どもたちは美味しそうにかき氷を食べていて、ここでも多世代交流がされていました。

大成功の楽しいイベントですが、サインの小山内さんから課題について伺うと次のようなお話が聞けました。

「今回の参加者は杉並第六小の生徒がほとんどでした。地域に住んでいる他の小学生にも周知したいけれど、今の区立小学校はネットでの周知が主流で、拡散しすぎて参加者が増えてしまった場合、安全の確保やボランティアの人数不足などで、開催が難しくなるということもあり、どこまでの周知が適切なのかが手探り状態です」とのことでした。

ただ、イベントとしての魅力は絶大で、今回駄菓子部門をOgiLoveさん、かき氷部門をご近所付き合い広目隊が担っていて、他の地域団体を巻き込んでのイベントは理想的だと感じました。またOB・OGや保護者、教員などが地域に関心を持ち、支援者が増えていくことは間違いないと思います。

学校でも、学校支援本部でもないNPO団体が学校という場所を使用してイベントを行うには、様々なハードルもありますが、学校長含め教員や地域団体がサポートに回りイベントを成功させて、地域を明るくしようという気概の見えた、真夏にぴったりのイベントでした。

特定非営利活動法人Signサイン
公式WEBサイト:https://sign-ibasho.org/
Instagram:https://www.instagram.com/nposign

OgiLove
公式サイト:https://ogilove.com/

文責・写真 大久保・有川

団体訪問 楽学倶楽部『てらこや』(NPO活動資金助成事業)

今年の1月にも訪問させていただきましたが、今回は令和6年度NPO 活動資金助成事業となった「てらこや」を見学するために、2024年8月21日(水)楽学倶楽部に再度訪問してきました。

この「てらこや」は、荻窪地域区民センターで、毎月2回、15:30~17:30まで開催しています。学童クラブになじめない、家に閉じこもりがちな子どもたちを対象とした「居場所づくり」と「学習支援」を目的としています。異なる学校の子ども達が安心して勉強したり遊んだりする環境を提供することで、学習支援だけではなく子ども同士の新しいつながりによる社会性の向上を目指しています。

 
西田小学校と桃井第二小学校の1年生から4年生の子どもたち12名が登録していて、当日は子どもの参加人数は9名。夏休みの宿題や、「てらこや」で用意した学習プリントや家から持ってきた塾の宿題やドリルなどに取り組んでいました。わからない問題があると、手を上げて先生を呼びます。先生は、子どもたちが理解するまで、マンツーマンで丁寧に教えていました。一人の先生に15分ほど質問攻めにしている子どももいました。ある子どもが「『てらこや』って何?」と聞くと、他の子どもが優しく答えている様子も見られ、微笑ましく感じました。勉強の途中で水分補給の声かけ、休憩時間にはジュースやお菓子の配布があり、とても和気あいあいとして和やかな雰囲気でした。

お迎えに来た保護者の方にお話を伺いました。
・型にはまってなく、自由なところがあるので通いやすい。うちの子どもの場合は、毎週だと嫌になってしまうので、月2回の開催がちょうど良い。

子ども達にもお話を聞きました。
・お友だちに会えるので楽しい。
・先生が優しい。

代表の中澤さんにお話を伺いました。
以前は違う場所でも活動していたが、コロナのため中断していました。
昨年、保護者の方から、緩やかな学習の機会と居場所に関する要望を受けて、2023年4月に活動を再開しました。
学習内容は、各自の持ち込みの他に、「てらこや」が作成している算数の文章問題を用意しており、算数と文章力理解という両面の学習ができるようになっています。
テーブルの配置は毎回同じではなく、様々なレイアウトで児童を迎えることで、飽きさせず楽しく学習できるよう工夫しています。
取り組んで良かったことは、小学生と交流することで、自身の人生が豊かになったこと。また、今は困っていることはなく、メンバー全員が楽しく活動しています。会社の定年が伸び、地域に帰ってくる後任人材は75歳以上なので、メンバー絶賛募集中です!と仰っていました。
11月から、荻窪地域区民センターが改修工事に入るため、会場を荻窪地域の中道寺の会議室をお借りするとのこと。区民センターにいる間に、映画上映会を行いたい、来年度からは英語を教えたいと企画が次々と出ていて、これからの活動も楽しみです。

以前使用していた
「杉並区NPO支援基金助成事業」
の旗を、今回、リメイクしました。

※「らくがく(楽学)・てらこや」の情報は、2024年8月現在のものです。最新の情報については団体に直接お問い合わせください。
楽学倶楽部
https://www.sugi-chiiki.com/rakugaku/

訪問・記録:小林(淳)・椎野
文責・写真:椎野