約100年間で3回目。雨の早慶戦

 杉並区ラグビーフットボール協会所属の早稲田大学ラグビー蹴球部は11月23日、17―10で慶應義塾大学を破って開幕6連勝。関東大学ラグビー対抗戦グループの2連覇へ王手をかけました。

 1922(大正11)年に始まり、96回の歴史を誇る伝統の一戦ですが、雨にたたられるのはわずか3度目という珍事です。当時の早大マネジャー中村元一氏(故人)が中央気象台(現・気象庁)で過去50年間のデータを調べて、東京で一度も雨が降っていない新嘗祭(現・勤労感謝の日)の11月23日開催を決めた逸話は有名です。

 以来、雨が降ったのは1949(昭和24)年と2012(平成24)年だけ。7年ぶり3度目です。ちなみに、2012年の早大監督は後藤禎和さん。現在は杉並区ラグビーフットボール協会副理事長を務めています。

 国内の気象観測の歴史は1972(明治5)年に始まりましたから、11月23日に東京で雨が降るのは約150年間で3回目ということになります。

 ところで、中村元一氏は卒業後、大阪毎日新聞社(現・毎日新聞社)の事業部に就職します。

※写真は「Sports Graphic Number」1986(昭和61)年12月5日号より