ステークホルダーコード(日本ラグビーフットボール協会コーチ委員会 JRFU Coaching Committee)

 あなたのチ一ム(スクール)ではステ一クホールダ一コードを共有していますか。互いのコードの理解が違うと無駄な摩擦が起こるものです。特にコ一チとプレーヤ一、コ一チと保護者は、それぞれのコードを共有することが円滑な活動につながります。また複数のコーチが在籍しているチームは、コーチ間でのコードの共有も不可欠です。なぜなら、同じチーム内でコーチによって発言が違うことはプレ一ヤーを混乱させることになるからです。ステ一クホルダ一コードは、特に育成年代のプレ一ヤーが楽しくプし一するためには不可欠なものです。

■コーチコード

1.発達期では基本スキルを向上させ、ポジションの専門化を避ける。
2.基本スキルを教えるのと同じように、スポーツマンシップを教えるための機会を作る。
3.ほめることで、スキルの向上とスポーツマンシップに対する報酬を与える。
4.プレーヤ一が将来的に必要なスキル学習をする時間を、大会での勝利のための時間よりも優先する。
5.コ一チとしての学びの努力を怠らない。
6.テレビで見る大人のラグビーと自分たちのラグビ一の違いを、子どもたちが理解することを助ける。大人だからできるプレ一もあり、子どもが真似をすると危険なこともある。
7.ラグビーはレフリーが見ていなくても自分でルールを守るフェアープレー精神を、子どもたちに理解させる。

■プレーヤ一コード

1.他人を喜ばすためではなく、自分自身の楽しみのためにプレーする。
2.競技規則に従ってプレーする。
3.レフリーの決定に対して決して文句を言わない(伝えるなら手順を踏む)。
4.感情をコン卜ロ一ルする。
5.自分自身と自分のチームのためにプレーする。
6.チ一ムメイ卜および相手の良いプレーを認める。
7.自分が扱われたいように他のすべてのプレーヤーを扱う。
8.コーチ、チ一ムメイト、そして相手と協力する。

■観客(保護者)コード

1.プレーヤーはプレーヤ一自身の喜びのためにプし一しているのであって、親や観客の喜びのためではない。
2.汚い言葉を使わない。
3.プレーヤー、コーチおよびレフリーを攻撃しない
4.どちらのチームであっても良いプレ一に対しては、ほめる。
5.対戦相手に敬意を払う(相手なくして試合は成り立たないのであるから)。
6.暴力の行使を非難する。
7.レフリーの決定を尊重する。

■保護者コーチコ一ド

1.コーチング現場に親子関係を持ち込まない
2.自分の子どもをひいきすることはあってはならないが、だからといって厳しすぎるのも良くない。なぜなら、親子間での厳しい叱責については他のコーチが意見を言えないだけでなく、他のプレーヤ一もおびえてしまう可能性があり、チームの雰囲気が悪くなる可能性があるからである。

■管理者のコード

1.すべてのプレーヤ一に参加のための機会を平等につくり出す。
2.ラグビーはプレーに参加する者のためにあり、観客のためのスポーツではない。
3.用具や施設がプレーヤ一のニーズをよく考えたものであるようにする。
4.プレーヤーの成熟度に合わせて競技規則を変える。
5.他の行動規範(コード)を配布し、それらがよく知られるようにする。
6.他の人達もフェアプレーに対して同様の責任を持っていることを知らせる。
7.能力のあるコ一チおよびレフリーのみを任命する。
8.コーチおよびレフリーを教育・訓練するための講習会を準備する。

■レフリーのコード

1.プレーヤーのスキルレベルに合うように競技規則を変更する。
2.できるだけ笛が少なくなるように試合を進める。
3.スポーツマンシップを保証する。
4.それが妥当であれば、チームのパフォーマンスをほめる言葉をかける。
5.首尾一貫し、客観的で、思いやりを持って対応する。
6.レフリングの原則と年少のプレーヤ一の発育発達について精通している