健康の話 2021年2月         「細胞力」

前回は、健康を保つためには、体の最小単位である約60兆個の❝細胞❞が喜ぶ日常生活を行うことであり、6つの生活条件について、説明しました。

今回は、人の「生命力」の基本となる「細胞力」の育て方について、説明します。

1個の細胞は、卵子と精子の出会いにより生成され、それが増殖・代謝を続けて、無数の種類の生成物(血液、筋肉、骨、脳、免疫細胞体、ホルモン等の人体の全ての部位)になり人体を形作っています。言い換えれば、細胞は人の生命の営みの最小の場であるからには、その場によい環境を与えることによって、細胞がその機能を高めたり、調整する力を発揮できるようになります。

では、「細胞力」が育つ環境・条件を創り出すにはどうすればよいか、説明します。

① バランスのよい食事をとること                        細胞が、常に生き生きと働くためには、そのエネルギーとなる炭水化物・脂質・タンパク質、そして代謝を促すビタミン・ミネラルを、まんべんなく食事によって摂取することです。

役立つ情報:

・食の食事をきちっと取ることこ                                      ・ごはん、みそ汁、卵、牛乳(牛乳が不得意な方は、カスピ海ヨーグルト)、野菜を、三食の中で必ず取ること。また、時々、肉を食すこと。

② ナトリュウムとカリュウムのバランスを整えること                細胞が、正常に機能するためには、細胞内外でナトリュウムとカリュウムのイオンバランスが保たれていることが必要です。

 日本人は、ナトリュウムを多く含む塩分の過剰摂取によって、イオンバランスが崩れやすい傾向にありますので、減塩の工夫をする必要があります。また、日本人はカリュウムの摂取量が少ない傾向にありますので、積極的に摂取するように努めることです。

役立つ情報:

・みそ汁、おかずは、出しや薬味、香辛料を適切に使い、塩分の使用を控えること

・カリュウムを含む果物や生野菜等の摂取に努めること。生野菜はそのままなかなか食べにくいと感ずる場合は、オリーブ油を使用しフライパンで軽く炒めたり、蒸し器で蒸す等料理を工夫することによってボリュウムを小さくして食べることです。野菜ジュースでも構いませんが、せっかくの植物繊維が細かく切断されてしまうところがあります。野菜の植物繊維は、ナトリュウムを付着し便として排出し、塩分の調整に役立つ面もあります

不飽和脂肪酸を摂取すること

  細胞が分裂増殖するときに活性酸素が発生します、また、過度な運動、ストレス等によっても発生しますが、過剰になると細胞膜を酸化し細胞の活性力を減少させます。この酸化の進行を抑えるのが不飽和脂肪酸です。

 役立つ情報:

・DHA、EPA を含む鯖、イワシ等の青魚を食べること。

・豚肉、オリーブ油、ゴマ(セサミン)、赤ワイン(ポリフェノール)などを計画的に工夫し、摂取すること。

活性酸素を除去すること

  細胞が発生する活性酸素から細胞を守る抗酸化作用のあるビタミンA・C.・Eの摂取、あるいは活性酸素を無害化する酵素を活性化する有酸素運動を行うことです。尚、過激・過度な運動は、有酸素運動にならないので注意すること。

  役立つ情報:

・イモ類、カボチャ等の野菜、レバー、ウナギ、鮭、アボガドロ等を適切に摂取すること。

・ウォーキング(毎日又は一日おきに5,000歩~7,000歩)を行うこと、尚、身体状態によっては、散歩から開始し、楽しみながら徐々に歩数を上げてゆくこと。無理はしないこと。また、TV、ラジオで包装している15分の体操を毎日続けるのも有効です。

⑥ NK細胞(ナチュラルキラー細胞)を活性化させること

 NK細胞(免疫細胞の一種)は、人の体に備わっており、細胞のガン化、細胞のウイルス感染等により異常な細胞が発生した時それらを攻撃する初期防衛機構として働きますので、それを活性化することです。

役立つ情報:

・笑いの溢れた生活、良質な睡眠、規則正しい生活が有効ですので、生活方法・環境を工夫すること。

・タバコなどの嗜好品や発がん物質として疑われている化学物質を、できるだけ取り入れないよう注意すること

・栄養バランスのとれた食事や抗酸化効果の高い発酵食品、良質の乳酸菌をとること

・恒常的に身体を冷やす環境、食べ物、飲み物を避けること。また、適温のお風呂に10分~15分ゆったり入ることも有効です。

 以上、いろいろ説明致しましたが、絶えず留意して努力することが、健康につながることを認識してください。

文 責:高橋 昭浩(当法人職員、健康管理士上級指導員/日本老人病予防協会) 参考情報:「ほすぴ」(日本老人病予防協会発行)、公開情報

健康の話 2022年7月                身体がだるい、疲れた、どうして、どうすればいいの?

皆さんは、時々、「だるい、しいんどい、疲れた」と感ずることがあり、”なぜだろうか、どうすれば良くなるだろうか”と思うことがありますが、下記をご参考にして頂き日常生活において対応して頂きたく存じます。                  1.「だるい、しんどい、疲れた」と感ずる原因は何だろうか  ・頭や気を使い精神的ストレスが重なった時                     ・運動や労働で肉体的ストレスが重なった時                     ・体に病的な異常がある時 これら3つの原因によって、「やる気の欠如、発熱、痛み」が現れます。これは「これ以上頭や気を遣う仕事や運動・労働を続けると体に害が及びますよ。早く病院に行きなさい。」という人間の生態におけるアラーム(警告)で、「三大生体アラーム」と言われています。 詳しく説明しますと、 ・精神的ストレスの場合、頭や気を使う仕事を行うと、集中や計画、意思決定、洞察、判断、想起などを担う脳の前頭葉「前頭前野」の神経細胞(脳細胞)が活発に働きますが、その為のエネルギーは、細胞内の小器官である「ミトコンドリア」がヘモグロビンが運んでくる酸素を使って脂質、糖質をエネルギーに変換する(代謝する)ことによって、産出されます。同時に、この産出の過程で酸素の約2%が「活性酸素」(不安定で反応力がきわめて強い、活性状態の酸素イオン)になります。その一部は免疫性の向上に役立ちますが、過剰な「活性酸素」は細胞を構成する養素から電子を奪い固定化(酸化)します(傷つけます)。体内には、過剰な「活性酸素」の発生抑制・除去を行う「酵素」や「抗酸化物質」による抗酸化防御システムが備わっていますが、過度に頭や気を使ったりして過剰に「活性酸素」が産出されますと防御システムが追い付かず、脳細胞が傷ついたままになり、その状況を察知した免疫細胞が炎症反応を起こします。  この炎症反応が脳細胞内で起きると「だるい、しんどい、疲れた」と感じ、倦怠感、  意欲低下が現れます。 ・肉体的ストレスの場合、上記の精神的ストレスの場合と同様に、過度な運動・労働を行うと、筋肉細胞内の「ミトコンドリア」はその為のエネルギーを産出すると同時に「活性酸素」を過剰に産出し、その「活性酸素」により炎症反応が起こり、筋肉に発熱や筋肉痛が発生し、倦怠感、意欲低下が現れます。 ・精神的ストレス、肉体的ストレス以外で体に病的異常を感ずる場合は、内臓等に疾病があったり、菌やウイルスに感染したりしていることによる倦怠感、意欲低下ですので、この場合は、遅滞なく病院に行き治療を行うことです。 以上から、病気にかかった場合を除き、「だるい、しんどい、疲れた」と感じ倦怠感、意欲低下が現れるのは、脳あるいは筋肉を構成する細胞内で「ミトコンドリア」がエネルギーを産出する過程で発生する過剰な「活性酸素」によって炎症反応が起こるからであることがお分かり頂けたと思います。 更に、この「活性酸素」は、下記の外的原因によって増加することに留意して下さい 赤外線                                      農薬                                      大気汚染                                    電磁波                                    タバコ                                    アルコール                                  不規則な生活

.では、どうすれば細胞内での「活性酸素」による炎症反応を防ぐことができるだろうか? 1)「ミトコンドリア」が行う酸素と脂質、糖質によるエネルギー産出活動を活性化し、副産物である「活性酸素」の発生を少なくすること              2)「酵素」や「抗酸化物質」は「活性酸素」の発生抑制・除去に役立つので、食事により積極的にこれ等を摂取すること                       3)外的原因については、日常生活において回避・減少・取り止めることに努めること具体的に解説しますと、 1)「ミトコンドリア」を活性化させるのは「コインザムQ10」と言う栄養素で、それは体内で合成されますが、十分ではないので、食事で補うことが必要です        それを含む食品は、イワシ・ハマチ等青魚の刺身、豚肉、牛肉、卵、オリーブオイル、ブロッコリー等です                              ただ、これらの食品を、ビタミンやミネラルを含む食品、即ち、野菜・果物、蠣、豚レバー、牛赤身肉、小麦胚芽、ナッツ、タケノコ、卵等と一緒に取ることによって「コインザムQ10」の吸収が促進され、「ミトコンドリア」がより活性化しますので、食べ合わせについても常に留意すべきです 2)「酵素」はたんぱく質の一種で、「活性酸素」と反応し消化、吸収、代謝、排せつを促進する役割を担っています。言い換えれば、「酵素」は「活性酸素」を減らすことに役立っています。「酵素」は体内でも産出されますが、不十分なので食事で摂取する必要があります                                  「酵素」を含む食品は、新鮮な野菜・果物、及び納豆・味噌、ヨーグルト、バッター、チーズ、キムチ等ものです、 また、「活性酸素」を取り除き酸化を抑える「抗酸化物質」を多く含む食品(抗酸化物質)としては、ブドウ(アントシアニン)、大豆(イソフラボン)、ゴマ(リグナン)、トマト(リコピン)、スイカ(リコピン)等です                  従って、これ等食品も計画的に摂取するように努めるべきです 3)外的原因については、日常生活において注意して避けたり、減らしたり、取り止めたりすることによって、不要に活性酸素を増やさないようにすることが出来ます   2019年3月6日付「健康の話」で、私たちの体の最小単位は細胞で、約270種類、  約60兆個あり、脳や筋肉、内臓など全てはそれぞれの役割を有する細胞の塊なので、健康は “「細胞」が喜ぶ生活をすること” であると申し上げましたが、今回の説明によって、ご理解いただけたと思いますが、“「細胞」が喜ぶ生活”とは、“「細胞」の活動の エネルギーの供給を担う「ミトコンドリア」が喜ぶ生活”(即ち、“「ミトコンドリア」が活性化する生活”)、と言い換えることが出来ます。

“「ミトコンドリア」が喜ぶ生活」”、即ち、“「ミトコンドリア」が活性化する生活”によって、倦怠感、意欲低下を防ぎ、または回復することが出来ますが、そのような生活を可能にするための方法は次のようにまとめることが出来ます。 1)先ず、毎日食べる食品については含まれる栄養素を良く知った上で、計画的に、バランス良く食べること、また、食品の食べ合わせについても留意すること。 2)次に、「やる気の欠如、発熱、痛み」がある時は、休息すること、また、体に病的異常がある時は、病院へ行くこと。 3)合わせて、神経細胞の塊である自律神経がバランス良く活動を行いうる生活環境として、適度な運動を行ない、十分な睡眠を取り、規則的な生活を行うように努めることも忘れないようにして頂きたいと思います。

最後に、「三大生体アラーム(やる気の欠如、発熱、痛み)」について正しく理解し、日常生活においてそれを生かし、適切に対応することによって、より豊かな生活を送られますよう願っています。

文  責 :高橋 昭浩(当法人職員、健康管理士上級指導員/日本成人病予防協会) 参考書類:「ほすぴ」(日本成人病予防協会発行)、公開資料

          

健康の話  2023年5月         体内に異物を侵入させない身体の仕組み        

私たちの身体には、外部から細菌、ウィルス等の異物の侵入を防ぐための三つの防御層が設けられています。                              ★一つ目は、「皮膚」で、下記の種類があります                ・身体の全体を覆う皮膚 ・鼻、のど、目、肛門、尿道口等のうすい粘膜 ・足の裏・手のひら等のような硬い皮膚 これら皮膚はそれぞれの役割を有する皮膚細胞が集まって作られており、 ・細胞同士が密着し外部からの侵入を困難にしています。 ・更に、粘液(注)を発出し、細菌、ウィルスを囲い込み侵入を防ぐとともに保温、保湿、及び免疫細胞への情報伝達を行っています。 (注) サラサラ:口の中の汚れを洗い落とす粘液:よだれ、なみだ等 ねばねば:皮膚の保温、乾燥を防ぎ、異物の侵入を防ぐ粘液:鼻水等 べたべた:足裏の汗、粘液便 ぬるぬる:気管支,食道の粘膜の保護、異物の侵入排除の為の粘液 ・また、織毛(気管支等)、線毛(のど等)、鼻毛をはやして、粘膜の保護、及び細菌、ウィルス、それらを付着した埃を囲い込み侵入をブロックし外へ送り出す働きをしています. ★二つ目は、皮膚を突破した細菌、ウィルスを迎え撃つのは、生まれつき身体に備わっている免疫細胞「自然免疫」です。侵入した細菌、ウィルスの約6割を攻撃し、排除すると言われています。                             ★三つ目は、特定の細菌、ウィルスのために培養したワクチンを予防接種し、特定の免疫機能を養成したり、免疫機能を強化した免疫細胞「獲得免疫」です。「獲得免疫」は侵入してきた特定の細菌、ウィルスを攻撃し、排除する最も有効な防御層です。      ★上記の三つの防御層を突破した細菌、ウィルスによって発病した場合、治療によって対応します。細菌については抗生物質による治療を行い、抗生物質が効かないウィルスについては、抗炎症薬、抗ウィルス薬、中和交代薬を適切に投与し、水分管理、栄養管理を行いつつ自然観察を行い治癒を待ちますが、重症化する場合は、人工呼吸、ECM(エクモ)を実施します。かかる治療にもかかわらず、結果として、命が失われることもあります。

上記した身体の仕組みを理解すると、下記の行為が身体の仕組みを助ける為に如何に重要であるかお分かり頂けると思います。 ・手洗い、うがいによって細菌、ウィルスを洗い落とすこと、入浴またはシャワーにより身体を清潔に保つこと ・計画される予防注射の接種を必ず受けること。  ・風邪、伝染病が流行する中で、身体の異変を感じた時には、遅滞なく診察を受け、適切な治療を受けること。

文 責:高橋 昭浩(当法人職員、健康管理士上級指導員/日本成人病協会) 参考資料:「ほすぴ」(日本成人病協会発行)、公開情報

健康の話 2024年11月             自律神経について

健康の基本は、”自分自身が、身体を形成している最小単位である「細胞」が喜ぶ生活をすることですが、今回の「健康の話 」では、その生活に大きく影響を与える”自律神経(交感神経と副交感神経)”について説明します。 人間には生命を維持するために、即ち、「細胞」が喜ぶ生活をするために必要な基本的身体条件(健康診断検査項目の正常な数値、自律神経の正常なバランス、各器官の正常な働き等)がもともと身体に備わっています。そして、その身体条件を変えるような気象条件、生活環境が発生すると、交感神経(体の機能を興奮モードにする)と副交感神経(体の機能を鎮静モードにする)、が頻繁に切替わりバランスを取り正常な身体条件を保つように働きます。それによって「細胞」が喜ぶ生活が保たれ、生命が維持されています。 しかし、気象条件、生活環境の変化が頻繁に発生することによって、交感神経と副交感神経が過度に切替わるようなことがあると、バランスが乱れ、いらいら、不眠、内臓機能の低下、消化機能の低下、食欲不振、免疫機能の低下等により、身体のだるさ等身体の不調を感ずるとともに風邪、インフルエンザに掛かり易くなります。 そこで、四季おりおりの気象条件、生活環境の変化を理解し、それら変化に対する交感神経と副交感神経の作用と身体への影響を理解し、適切な対策(予防、軽減、そして乱れを安定させる対策)を講ずることによって、年間を通して安定した健全な生活を維持することが可能になります。 以下にその内容を解説します。 【1】自律神経(交感神経と副交感神経)について 興奮モードを担い、主に日中にもともと優位となる交感神経と、鎮静モードを担い、主に夜にもともと優位となる副交感神経は、日々の気象条件、生活環境の変化に対応して頻繁に切替わりバランスを取り自動調整して、基本的身体条件を守っています。 しかし、両神経がバランスを乱し、調整機能を失ったりすると基本的身体条件に変動をきたし、身体の不調を感じたり、発病したりすることになります。 気象条件、生活環境の変化に伴う交感神経と副交感神経の各器官への作用をまとめると下記の通りです。

自律神経器官交感神経副交感神経
(気分)緊張、興奮リラックス
血管(末梢血管)収縮させる拡張させる
血圧上げる下げる
汗・鳥肌汗を分泌し体温を下げる(暑い時など)鳥肌を立てて熱の放出を防ぐ(寒い時など)
心臓脈拍を早くする脈拍をゆっくりする
気管広げる狭くする
胃腸働きを抑える活発にする
呼吸早くする遅くする
排便・排尿抑制する促進する
消化消化液の分泌を抑え、抑制する消化液の分泌を高め、促進する
瞳孔拡大し、涙の分泌を抑制する収縮し、涙の分泌を促す
唾液量を少なくする量を多くする

【2】季節の気象条件、生活環境の変化、及び変化に伴う自律神経の作用と身体への影響

春は3月~5月の期間を言い、「春分の日」頃から冬のきびしい寒さが終わり、だんだん温かくなり、桜が咲き、草花が芽生え、身体も心も軽くなるような爽やかな季節であると言われていますが、実は、気温の寒暖差、気圧の変動、及び生活環境の変化が頻繁に発生し、交感神経と副交感神経の切替えが頻繁に行われ、バランスが乱れ安い時節と言えます。 (1)初春は「3寒4温」と言うように高気圧によりポカポカ暖かい日になると思えば、一転して低気圧により寒い日になり、その後、いわゆる「春一番」により急に気温が上昇したり、「春の嵐」と呼ばれるように、強い雨が降ったり、強い風が吹いたりします。このようにこの時期は気温・気圧の変化が頻繁に起こります。 かかる気温・気圧の頻繁な変化に対応して、両神経の切替えが頻繁に続くため、調整機能のバランスが乱れ易くなり、体の不調を感じ易くなります。 (2)5月になると高気圧が張り出してきて温かく澄み渡った青空になり、からっとした「五月晴れ」が多くなります。この時期は副交感神経が優位となりリラックス状態が続き、体調もよく、ゆったりした気分になります。 ただ、この頃から冬の夜長が短くなり、朝明けが早くなり、「春眠暁を覚えず」と言うように 寝不足を感ずる日が多くなり、それがストレスとなって交感神経が必要以上に高まり、結果として体調不良を感じ易くなります。 (3)また、3月の年度末には、卒業、入学、入社、異動、転勤という生活環境の変化が多くな り、人との接触が増え、喜怒哀楽の感情の起伏も多くなり、交感神経と副交感神経の切替えが頻繁になり、バランスが乱れ易くなり、体調を崩し易くなります。
夏          夏は6月~8月の期間を言い、じめじめした梅雨期が終わると、高温、高湿度の太平洋高気圧が張り出し、気温が急速に上昇し、蒸し暑い猛夏が到来します。 冷房の効いた快適な室内と猛暑の屋外を頻繁に出入りする生活が続くとともに冷房の効いた室内に1日中のほとんどを過ごすことが多くなります。 頻繁な出入りにより両神経が頻繁に切替わることによってバランスを乱し易くなり、また、涼しい快適な室内に長く滞在することによって両神経の体温調節機能が緩慢になり、内臓機能の低下により身体の不調を感ずるととも、免疫機能の低下により夏風邪、インフルエンザを発病し易くなります。 更に、高温で湿度が高い日は、熱が体中こもり「熱中症」を発症し易くなります。 また、夏の風物詩である花火大会、盆踊り、夏祭り等に加え、海水浴、山登り等の野外活動が活発になり、喜怒哀楽の感情によって交感神経が必要以上に刺激されます。そして、夕方になっても収まらず、夜に優位であるべき副交感神経より優位の状態が続くと両神経の調整バランスが乱れ、身体の不調を感ずるとともに、夏風邪、インフルエンザを発病し易くなります。
秋              秋は9月~11月の期間を言い、「女心と秋の空」の諺のように、初秋は、晴れと雨を繰り返す変わり易い天候が続き、時には「秋の長雨」となります。また、9~10月に伊勢湾台風のような大きな「秋台風」が到来しますが、それが過ぎると、すがすがしい、「小春日和」、「秋晴れ」が続き、「天高く馬肥ゆる秋」、「実りの秋」、「食欲の秋」が到来します。台風の時期を除けば、秋は気温、気圧、湿度ともに安定した日々が多く、旅行などの外出、「秋祭り」等生活環境がざわつくこともありますが楽しさが勝り、気分の良い日々が続き、交感神経と副交感神経がバランス良く働き、一年中で最も自律神経が安定する時節となります。 ただ、11月になると、「秋冷え」となり、「木枯らし」が吹き始めます。寒さが身に染みる日々が続くと、交感神経が働き、血管を収縮させ、血流を抑え体温が奪われないように働き、夜になっても副交感神経を上回る場合は、両神経のバランスが崩れ、体調の不調を感じ易くなります。
冬は12月~2月の期間を言い、1年で最も寒さが厳しくなる季節です。屋外は寒いが屋内は暖房で温かく、頻繁な出入りによって、両神経の切替えが頻繁に行われ、バランスを乱し易くなります。また、クリスマス、年末・新年を迎え生活環境がざわつくとともに飲み過ぎ、食べ過ぎによって消化機能が乱れや易くなります、また、人混みの中に滞在する機会も多くなり、交感神経が強く働き、両神経のバランスが乱れ易くなります。それらによって、不眠を引き起こし、身体の不調を感じ易くなるとともに風邪やインフルエンザに掛かり易くなります。

【3】自律神経のバランスの乱れを予防、軽減し、そして乱れたバランスを安定させる対策

春、夏、秋、冬いずれの季節においても、気温・気圧・湿度の高低の変化が発生しますが、その変化が頻繁に起こると自律神経(交感神経と副交感神経)の作用が乱れ、いらいらしたり、不眠になって、内臓機能が低下、消化機能の低下、食欲の減少を引き起し、その結果エネルギーが減少し身体がだるくなったり、疲労感を強く生ずるとともに抵抗力が低下し風邪やインフレンザに掛かり易くなることについては、既に、ご説明した通りです。   そこで、お気付きのことと存じますが、「四季を通じて発生する交感神経と副交感神経の乱れをいかにして防ぐか、軽減するか、また、乱れを安定させるか、適切に対策を講ずること」が重要なポイントであると言うことがお分かりのことと存じます。   重要なポイントとなる主な対策をまとめると下記の通りですが、体験からもそれほど難しいことではなく、容易に行うことが可能と思われますので、出来る範囲で早速始めていただきたく存じます。 (1)3食を必ず取ること。  朝食:洋食、和食いづれでも結構ですが、ただ、量は軽めが望ましい。  昼食:洋食、和食いづれでも結構ですが、しっかり食べたほうが良い。尚、発酵食品(例えば、ヨーグルト、納豆)、及び野菜をメニューに加えること。  夜食:好きな食べ物で消化の良いものを食べ過ぎないように取ること。食後、白湯を一杯飲むこと。尚、食後、お茶などの飲み物を飲む習慣の方は、お茶碗、グラスに1~2杯程度とし、頻尿を避けるためにも飲み過ぎないようにすること。  (2)寝る前に、ゆっくりお風呂に入ること  日中には気象条件、生活環境の変化によって交感神経と副交感神経の作用に乱れを生ずることが多いので、寝る1~2時間前に湯温38℃~40℃のお風呂に、10分~15分間ゆったりした気分で、半身浴すること(半身浴では物足らない方は、どっぷりつからず、せいぜい肩が出る程度までつかることをお勧めします)。入浴直後に、グラス1杯の水を飲むこと。 これによって、乱れていた両神経のバランス機能が戻るとともに、夜には優位となる副交感神経が正常な状態になります。 (3)睡眠を十分に取ること。 入浴後、20分~30分程度ゆっくり休み、体温が下がる前に布団に入ること。副交感神経が優位となり体温が下がり始め眠くなります。最低3時間の熟睡を含め6時間の睡眠を取るのが望ましい。寝付かれない場合や途中目が覚めた場合には、布団の中にそのまま横になって眠くなるのを待つこと、その間音楽を聴いたり、ラジオを聴いてもよいし、読書が良い方はそれでもよいが、睡眠を誘うような難解なものが良い。 (4)5,000歩~8,000歩のウオーキングを行うこと(高齢者は1万歩を超えないようにすること)。毎日が望ましいが、週2~3日でもよい。  周りの景色を眺めながら、きれいな花があれば美しさを感じながら普通の速度で、若干大股で歩くように努めること。ただし、靴はウオ-キング用のものを購入し履くこと。 (5)腹式呼吸を行うこと、そして身体の右側を下にして寝ること。  布団に入った時、3秒ほどかけて鼻または口から腹を膨らませながら空気を吸い込み、そのまま3秒ほど息を止めて、6秒ほどかけて腹をへこませながら空気を吐くこと、5回程度行うこと。 これによって、副交感神経が活発化し、睡眠に入り易くなる。 また、その後、身体の右側を下にして寝ることによって、呼吸がし易くなり、熟睡し易くなる。 (6)時間を見つけて、下記事項を行うように努めること。  好きなことを行うこと(好物を食べる・のむ、好きな映画・TVを見る)、笑うこと(落語を聞く、笑えるTVを見る)。公園などでボーとすること。気の合う人と会話すること。冷たいものや甘いものを取り過ぎないこと。長く室内で過ごす場合は、ときどき窓を開けること。座りっぱなしが続く場合、時々立つ・歩く・ストレッチを行い身体を動かすこと。                                      文  責 :高橋 昭浩(当法人職員、健康管理士上級指導員/成人病予防対策協会)         参考資料:「ほすぴ」(成人病予防対策協会発行)、公開情報

健康の話 2025年8月          猛暑と感染症  

今年の猛暑により、下記の通り、身体的異常、及び細菌、ウイルスの異変株の感染が起きています。                                 (1)熱中症が異常に発生しています。症状は高熱                (2)百日咳の感染が神殿だけでなく大人気も拡大している。症状は、       (3)新型コロナの異変株”ニンバス”の感染が広がっている。症状は、        (4)”マダニ”の異常発生により、刺された事による感染症が広がっている。症状は

上記(1)の熱中症以外は、(2)百日咳は細菌、(3)“人パス”及び(4)“マダニ”はウイルス、による感染症である。                         熱中症は遅滞なく、医療機関で治療することが必要であるが、細菌の感染に対しては抵抗力を高めておくことが必要であり、ウイルスの場合は、予防接種により抗体を備える必要がある。

細菌の感染に対して免疫力を高めるには、                     ★抗酸化作用(細胞を酸化させる活性酸素を減らす作用)があり、また、細胞の根粘膜を丈夫にしウイルスの侵入を防ぐ効果があるビタミンA、C、Eなどを摂取するために、色々な色彩の野菜、果物を取ること                       ★良質なタンパク質を摂取するために、肉、魚、卵、豆腐などの大豆製食品を取ること★腸内環境を整え、腸の免疫細胞を活性化させるために、、納豆、キムチ、みそ、ヨーグルト等の発酵食品、キノコ、海藻などの植物繊維を取ること            ★血行やリンパの流れを促進し、免疫細胞の働きを活性化させるために、ウォーキング、ジョギング等の有酸素運動を無理せず継続して適度に行うこと          ★睡眠中に分泌される成長ホルモンは、疲労回復や細胞の修復、免疫機能の強化に不可欠なので、7時間程度の質の良い睡眠をとること                 ★免疫細胞の活動性を低下させないように、体温を適切に維持するために、服装に留意すること、就寝前に適温の風呂に入ること、気温が高すぎる場合は冷房を適切に使うこと                                      ★好きな音楽を聴く、同署する、散歩をする、笑う等によりストレスの解消に努め、過剰なストレスによる免疫量の低下を防ぐこと                   ★ワクチン接種は必ず行うこと                         ★こまめな水分補給、口腔ケア、禁煙を行うこと

文責:高橋 昭浩(当法人職員、健康管理士上級指導員/日本成人病予防協会) 参考文書:「ほすぴ{(日本成人病予防協会発行)、公開情報