1.統計に関する最新情報 1) 日本人女性の平均寿命は40年連続世界1位 厚生省の発表によると、2024年の世界各国の男女平均寿命において、日本人女性は87.13才で40年連続世界1位を維持し、日本人男性の平均寿命は81.09才で5位から6位に順位を落した。女性の2位は韓国(86.4才)、3位はスペイン(86.34才)、また、男性の1位はスエーデン(82.29才)、2位はスイス(82.2才)、3位はノルウエー(81.59)であった。 2)日本の新生児出生数が初めて70万人を下回る 厚生省の発表によると、2024年の出生数は68万173人で、1899年の調査開始以来、初めて70万人を下回った。前年の72万288人に比べて4万115人減少し、9年連続で過去最少を更新した。 2024年合計特殊出生率(1人の女性が15~49才の間に産む子供の数の平均)は、1.15で前年の1.20から0.05ポイント低下した。 3)死亡者数は最多を更新し、人口の自然減が加速 厚生省の発表によると、2024年の死亡者数は160万378人で、前年より2万9362人増加し、調査開始以来最多となった。出生数から死亡数を引いた人口の自然増減数は91万9205人減となり、18年連続で自然減が続いており、人口減少ペースは加速している。 死亡の原因を見ると、1位がガン等の悪性新生物で23.9%、2位が心不全等の心疾患が14.1%、3位が老衰で12.9%であった。 2.ノーベル生理学・医学賞を大阪宇大学坂口教授が受賞した 同教授は、1995年に免疫反応を抑えるT細胞(制御性T細胞)が存在することを発見し、その機能を解明した。免疫は「攻撃(アクセル)」と「抑制(ブレーキ)」の両輪で成り立っており、免疫のバランスを司るのが制御性T細胞である。 3.大阪・関西万博2025において、「心筋シート」が紹介された 日本はiPS細胞の研究で世界をリードしているが、その成果の一つとして、心臓の機能を再生される可能性を持つ革新的な「心筋シート」が紹介・展示された。「心筋シート」とは、心臓の筋肉である心筋細胞を培養して作られた薄い膜状の組織であり、狭心症、心筋梗塞の治療に使用される画期的再生医療分野の開発である。 4.マダニ媒介感染症が日本で増加傾向にある 気候変動の影響でシカ、イノシシ等の野生動物が増加しており、それら動物に寄生するマダニが森や野原で繁殖し、犬、猫などのペットに付着したり、森や野原などで遊んだ時に刺されたりして、感染症を発症するケースが増えてきた。2025年1年間で160人を超えて患者数が過去最高を更新した。 ペットの衛生に留意すること、公園等で遊んだ後はシャワーを浴びて体を洗うことなど注意してほしいと言われている。症状が出た場合は、すぐ医者の診察を受けるようにすること。 主な感染症と特徴は下記の通り、 重症熱性小板減少症候群:発熱・嘔吐・下痢・意識障害 日本紅斑熱:発熱・発疹 ライム病:インフルエンザのような症状 5.インフルエンザ点鼻ワクチン「フルミスト」が承認され、接種開始した 従来のワクチンは腕に注射し、痛さを感ずるのが主流であったが、2023年委承認され、2024年から接種可能となった「フルミスと」は鼻の中にスプレーし痛くないワクチンとして注目されている。 6.新たな医療制度 1) マイナ保険証へ移行 2025年12月2日以降、原則従来の健康保険症を使用できなくなり、マイナンバーカードの健康保険証(マイナ保険証)に切り替わった。尚、マイナーカードを持っていない人は、「資格証明書」を取得する手続きが必要である。 2)高齢者医療制度2割負担配慮措置の終了 2025年9月末で後期高齢者医療日2割負担の考慮措置が終了し、2025年10月以降は一部の人(課税所得28万円以上所得のある人)は外来医療費の自己負担が2割負担になり、実質的に増加する。 文責:高橋 昭浩(当法人職員、健康管理士上級指導員) 参考文書:「ホスピ」(日本成人予防協会発行)、「健康関連公開情報」
月: 2025年12月
健康の話 2025年 健康に関する最新情報
1)ラーメン「週3回以上」は死亡リスク1.52倍 ラーメンの本場山形県の山形大医学部と県立米沢栄養大の共同研究チームが、ラーメン好きの山形県民を追跡調査したところ、「ラーメンを週3回以上食べる人は週1~2回の人に比べて死亡リスクが1.52倍高い傾向にある」との研究結果が出たことを発表しました。 総務省の家計調査で、」山形市は外食の「中華そば」(ラーメンなど)の年間支出額で全国3連覇中であることから、研究者は山形市民に「ラーメンの食べすぎに注意してほしい」と呼び掛けていると言うことです。 ラーメンには、具材の選択により、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、植物繊維を摂取できると言われますが、毎日食べると、炭水化物、脂質、塩分の取りすぎになってしまい、糖尿病、高血圧、肥満症になる可能性大となります。 2)認知症の前段階である「軽度認知障害(MCI)」の人は、3割が5年後に「正常」に戻る 認知症の前段階{MCI}と診断された高齢者の約3割はある対策を取ることによって、5年後に認知機能が正常に戻ったとする研究結果を、九州大のチームが発表しました。 ある対策とは、 ①糖尿病がない、血圧がたかくない等の生活習慣病がないこと ②運動等により筋力が保たれること 上記の対策は、認知症の前段階の回復だけでなく認知症の予防に役立つものであります。 3)ノーベル賞受賞坂口志文教授チームが「制御性T細胞」の大量作製の技術に成功 今年のノーベル生理学・医学賞の受賞者である坂口志文大阪大特任教授らの研究チームは、「制御性T細胞(Tレグ)」の大量作製技術の確立に成功したとの発表があった。 これまで安定したTレグを大量に作成することが難しかった。 人の免疫細胞の一つであるT細胞は、体内に入った病原菌を攻撃する役割がりますが、一定の割合で「不良品」のT細胞が生じ、その「不良品」T細胞は誤って自分の体を傷つけて炎症を引き起こします。この「制御性T細胞(T細胞)」は不良品T細胞の活動を抑える働きがあり、この働きを利用して「自己免疫疾患」などを治療できる研究が大きく前進し、リュウマチなどの完治の可能性が出てきました。
文責:高橋 昭浩(当法人職員、健康管理士上級指導員) 参考文書:「ホスピ」及び「健康関連最新情報」(日本成人予防協会 発行)