令和5年度助成事業について
杉並区NPO支援基金の助成金を活用して行っている、令和5年度の助成事業を紹介します。
資料リンク:令和5年度杉並区NPO活動資金助成報告書(PDF)
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【令和5年度 NPO活動資金助成事業】
1.NPO法人 カケルとミチル
2.NPO法人 サイン
3.NPO法人 みんなの進路委員会
4.NPO法人 ROOF
5.NPO法人 グローイングピープルズウィル
6.NPO法人 障害者就労支援センター どんまい福祉工房
7.NPO法人 プロップK
8.NPO法人 まちの塾freebee
NPO法人 プロップK
みんなで創る!スマホ体験型コミュニティ
12月19日(火)「ITを活用した福祉施設との交流」開催レポート
NPO法人プロップKは、様々な年齢層が集い、支えあう拠点として地域の活性化、繋がり、支え合えるまちづくりの一端を担うべく活動をしている団体です。
今回はオンラインミーティングアプリ(zoom)を利用し、配信元の会場「コミュニティふらっと成田」に集まったイベント参加者と、離れた場所にある配信先「さんじゅ久我山(高齢者福祉施設)」の利用者が一緒に楽しめる事業を実施しました。
最初に2つの施設間でゲームが行われました。内容は「黒いものの名前をいくつ言えるか」を競い合うもの。映像、音声ともに双方向に通信ができるzoomの特性が生かされるものです。次は南インド古典舞踊を解説付きで鑑賞しました。演者の動きに合わせて衣装の鈴が鳴り、視覚と聴覚の両方で楽しめる素敵なダンスが披露されました。最後は「うたごえ広場スマイル」と題した演目で、ボランティアグループが、ウクレレ・ピアニカの伴奏で、懐かしい歌を歌ってくれました。途中、参加者も一緒に歌う場面もあり、楽しいひとときを過ごしました。
高齢者福祉施設であるさんじゅ久我山は、施設の性質上、感染症への警戒を怠ることはできません。そのため、部外者が気軽に施設に立ち入ることはできませんが、IT技術を利用した遠隔通信により、外部との接触が困難な状況下でも様々な体験や交流ができることが分かりました。団体の代表者は、今後、他のイベントにもIT技術を活用していきたいと話していました。
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NPO法人 グローイングピープルズウィル
ICT(コード化点字ブロック)活用視覚障害者誘導
11月20日(月)「コード化点字ブロックの実証実験」開催レポート
今回の実証実験は、コード化点字ブロックを活用して、単独歩行をする視覚障害者が、安心して目的地に到達できることを目指しています。
コード化点字ブロックとは、既存の点字ブロックの25個の突起部に印をつけることでコード化したものをスマートフォンのカメラで読み取り、案内情報が音声で流れるものです。無料アプリケーション「Walk&Mobile」をダウンロードすれば、誰でも使うことができます。
実験は被験者にスタッフが付き添い、荻窪駅西口付近から杉並アイプラザ(杉並視覚障害者会館)までの道のりを計2往復するものです。1往復目は、スタッフが周囲の情報を説明しながら一緒に歩いた後に実験エリアの触知模型(凹凸で道路や建物を現し、手で触って認識できる地図)を使って、道路の情報とコード化点字ブロックの位置を伝え、2往復目では、実際にコード化点字ブロックを使って歩いてみました。
コード化点字ブロックは、点字ブロックや道路の構造を大きく変える必要がなく、既存の点字ブロックを加工するだけで設置可能です。また、誘導と警告の二種類のみで構成されている点字ブロックの性質上、“警告ブロックを踏んだ時に下方向にスマートフォンをかざす”という、壁面等へのコード設置と比べるとシンプルで利用者を迷わせにくい読み取り条件が実現できていると思いました。被験者の方からは「途中、目的地まで何mという情報があれば、正しい道を進んでいることが確認でき、安心して進める。」といったご意見がありました。
杉並アイプラザは、視覚障害者のための公共施設でありながら、荻窪駅からの歩道は狭く、更に電柱や街灯が白杖の妨げになっていました。点字ブロックの上に路上駐車している車両も見受けられました。このようなことから、視覚障害者にとって移動しやすい環境づくりのためには、物理的な整備(ハード面)と生活する人々の意識や仕組み(ソフト面)の両方の改善が必要であると感じました。
実証実験、コード化点字ブロックの詳細については、こちら(PDF)
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NPO法人 まちの塾freebee
中高生のための無料学習・受験サポート事業
10月20日(金)「中高生向け無料の学習教室」開催レポート
NPO法人まちの塾freebeeは、「勉強の仕方がわからない」「経済的に有料の塾に通えない」「不登校で学習が遅れている」など、様々な理由で学習に不安を抱える子どもたちをサポートするために、無料の学習教室を運営している団体です。
訪問した日は、近隣中学校で学校行事の準備が行われていた影響か参加人数はいつもより少なめの8人でした。参加人数は、いつもの半分ほどで、普段はもっと賑やかだそうです。子どもたちは、ボランティア講師とマンツーマン状態で学習に取り組んでいました。ボランティア講師は、子どもたちがプリントを1枚終えるごとにすぐ丸つけを行い、丁寧に指導します。「もう少し頑張ろう」というボランティア講師からの励ましに、子どもたちは文句を言いつつも問題に取り掛かっていました。そんな姿を見ると、ボランティア講師と子どもたちの間に信頼関係が築かれていると思いました。
また、勉強の合間に雑談をしている姿も見られました。家庭や学校など普段の生活には関わり合いのない、利害関係のない大人と話せる場所は、子どもたちにとって貴重な場所なのかもしれません。ただ勉強を教わるだけでなく、居場所としての機能も果たしていると感じました。
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NPO法人 障害者就労支援センターどんまい福祉工房
中学生高校生居場所「寺子屋学ぼう」
10月4日(水)「寺子屋学ぼう」開催レポート
NPO法人障害者就労支援センターどんまい福祉工房では、毎月第1、3水曜日の午後6時から8時、コミュニティふらっと馬橋にて中高生のための居場所提供事業「寺子屋学ぼう」を開催しています。中高生なら誰でも利用可能で、申し込みも必要ありません。
「寺子屋学ぼう」は、宿題やテスト勉強を行うだけでなく、社会に出てから求められる力を身につける場所としても開かれています。学校が長期休暇となる期間には、外部から特別講師を招いて、講演やワークショップを実施しており、普段の生活で子どもたちが関わることのない分野に触れられるきっかけ作りを行っています。
午後6時を過ぎると、少しずつ中高生が集まってきました。一人で来ている子もいれば、友達と連れ立って来ている子もいました。各々持ち込んだ課題を解いていきますが、分からない問題があれば、その場でボランティアの大学生に質問することができます。
時間は大まかに前後半に分かれており、前半は自習、後半は交流となっています。その日にやりたいことや集まった人数にもよって、内容は変わっていきます。固定されている学校の時間割と違って、きっちり決まっていません。
そんな「寺子屋学ぼう」のゆるやかな時間が、中高生にとって「居場所」になっているのではないかと感じられました。
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NPO法人 カケルとミチル
メンタルヘルスに課題のある思春期若者の居場所作り
8月12日(土)ナンナルグループミーティング開催レポート
NPO法人カケルとミチルは、心に課題を抱えた思春期・青年期の若者が、自分らしく生きられるようになることを支援する、立ち上げから約1年の若い団体です。
カケルとミチルでは、毎月一回、メンタルヘルス上の課題のある若者同士で集まり、社会との接点を作っていくための話し合いの場「グループミーティング」を実施しています。
まず、お互いの自己紹介から始まり、会話の入口は、お悩み相談です。それぞれが抱えている、困っている事を打ち明け、解決方法を話し合っていきます。ファシリテーター(グループミーティングを円滑に進行する人)が議論をサポートしていきますが、参加者も熱心に意見を出し合っていました。懸命に話し合っても、必ずしも困っている事に対する完全な解決策を出すことができる訳ではありません。けれども、自分以外の人たちに話す事によって、いくつかの改善策が生まれてきます。
「自分の考えを話し、人の話を聞く。人の話を受け止め、考えて話す。」相手を尊重し合う姿勢は、社会と関わっていく上で非常に重要なスキルです。そのためのトレーニングを無理なく自然に行うことができる、「居場所づくり」が実現されているように感じられました。
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NPO法人 みんなの進路委員会
地元中高生による「子どもたちのための高円寺環境ウィーク」
8月6日(日)高円寺SDGsフェスタ開催レポート
NPO法人みんなの進路委員会は、中高生が自ら考え、自由に表現し、主体的に行動できる社会をつくることを目的とした団体です。
8月5・6日と二日間に渡って、高円寺にて(1)「ポイ捨て」、(2)「気候変動」、(3)「アップサイクル」、(4)「フードロス」の4つのテーマについて楽しく学べるワークショップが、開催されました。
※アップサイクルとは…要らなくなった物や廃棄物などに手を加え、より良い品物へとつくり変えること。
(1)ポイ捨て
「高円寺でごみ拾い対決!」
ゴミを拾い、拾ったゴミを種類別に分けた表を作りました。
(2)気候変動
「地球から空を見てみよう!〜気候変動を身近に感じるような実験をしよう〜」
雲を作る実験をしました。気象神社がある氷川神社の敷地には、百葉箱、雨量計などがあり、逐次その情報が表示されています。
(3)アップサイクル
「身近なものでアップサイクル!〜シーグラスと生活ごみでインテリアをつくろう〜」
シーグラスでスノードーム、空き缶で風鈴を作りました。
(4)フードロス
「廃油からキャンドルを作ろう!」
飲食店から出た廃油(奥のペットボトル)を使って、キャンドルを作りました。
ワークショップの参加者は小学生です。また、小学生にSDGsに関する学びの場を提供できるよう、事前に中高生が研修を受けて、企画運営の知識を身につけ、スタッフとして参加しています。
団体の代表者は、「参加側の小学生が中高生になった時、運営側に来て欲しい。」と言っていました。楽しそうにワークショップに参加している小学生を見ていると、近い将来そうなることが期待される事業でした。
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NPO法人 サイン
夏休み体験イベント「楽しく学んで作って遊ぼう」
7月25日(火)「木材で遊ぼう!自由工作教室」開催レポート
NPO法人サインは、地域、社会のつながりの中から広がる「恩onと縁enの循環」プロジェクトをコンセプトに、小学生向けのプログラムを展開している団体です。
今回は木材を使った夏休みの自由工作教室が開催されました。先生となる東京土建杉並支部の皆さんの紹介が終わると、子どもたちは、早速、材料となる木材の山へ集まっていきました。用意された木材は、形も大きさも様々です。子どもたちは、それぞれ木材を選び、好きな大きさに切っていきます。これらは、建築現場で出た端材です。そのため、溝がある木材の形状を生かして作品を作る子もおり、個性的な作品が出来上がっていきました。1時間の作業で完成した子もいれば、家で作業の続きをするために、材料を持ち帰った子もいました。
「子どもたちに様々な体験をしてほしい」という団体の想いが伝わる、楽しい夏休みの1日となりました。
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