杉並エスペラント会 学習クラス 2022年4月

会の学習活動のご紹介を更新します。
3つのクラスでエスペラント語の学習を進めています。

クラス1
 昨秋からの入門講座と入門継続講座で「ドリル式エスペラント入門」を使って基本文法を習得した後、学習書 Hanako Lernas Esperanton. に取り組んでいます。全文エスペラント書き、HanakoとRumikoを主人公に物語風、全26課です。やさしい表現から複雑な表現へ。基本的な言い回しが繰り返し繰り返しでてきて、エスぺラント文になれることができ、また、練習問題で理解を確かめることができます。
  https://kurso.amikoj.net/   (ドリル式 Web)
  https://www.jei.or.jp/hp/nvk/index.htm  (ドリル式 PDF)
  https://jei.or.jp/libro/hanako.htm  (Hanako・・・)

クラス2
 入門講座修了から2年目ほかの皆さんのクラスで、対訳本のKarlo を読んでいます。少年の誕生から成人までの成長物語で、エスペラント発表後およそ20年の1909年に書かれました。原文のエスペラントと日本語訳に脚注付きの対訳本は横浜エスペラント会の皆さんの作成です。
  https://jei.or.jp/libro/index.htm (日本エスペラント協会 図書)
  https://www.jei.or.jp/libro_karlo-2/ (Karlo)

クラス3
 既習者のクラスです。ロシアのエスペランチトたちのエッセー集  El ombro を2年かけて読み終えた後、オーストリアからのインターネット放送 Esperanto Retradioで様々な記事の録音を聴いています。聴く、読む、要約文を書く、話すの練習になっています。
  https://esperantaretradio.blogspot.com/  (Retradio)

以上、学習クラスをご紹介しました。
クラス1,2は杉並区内の集会室とZoomとを併用して、火曜日午前、クラス3はZoom利用で、月2回水曜日午前または午後90分です。参加・参観、歓迎です。
杉並エスペラント会 犬丸文雄

エスペラント語との出会い、あれこれ(講座修了の一会員より)

 エスペラント語を学び始めて、8月時点で、まだ10ヶ月です。2020年の10月から始めました 。
  数年前、花巻に出かけました。花巻といえば、宮澤賢治です。東北新幹線の新花巻駅で降りて、釜石線に乗り換えました。目的は現代の「銀河鉄道」、JR東日本が運行するSL銀河に乗るためです。趣向を凝らした賢治ワールドを体感できるとなれば出かけないわけにはゆきません。車内にはプラネタリュームやギャラリーがあったり、テーマに沿った企画展示を見ることができます。まるで動く工芸博物館のようです。
 在来線の新花巻駅のプラットホームで汽車が到着するまで数分間待っていました。ふと見慣れぬ横文字に目が留まりました。駅名の看板にローマ字で併記された駅名にShin-hanamakiとではなくStelaroとあります。これは明らかに英語ではありませんし、西語?伊語?それとも葡語?かしらんと想像が頭の中を駆け巡りました。乗車して一駅一駅通り過ぎてゆくときにも看板にはそれぞれ別個の見慣れぬ横文字が表記されていました。帰宅して調べてわかったことですが、釜石線の各駅にはエスペラント語のことばが名付けられています。それぞれのエスペラント語表記は、駅名をエスペラント語に翻訳したもの以外に、賢治作品との関連から創造的に名付けられたものもあります。たとえば、松倉駅はLa Suda Krucoです。『銀河鉄道の夜』でサウザンクロス・南十字星という名前で出てきますね。
 わたしは旅の醍醐味を経験しました。そして実社会で生きたことばとしてエスペラントと出会うことができました。そういえば、イーハトーヴォは、賢治、喜善、稲造といったエスペランティストらとゆかりのある土地柄です。花巻という緑の風の吹くドリームランドでの思いがけない奇遇が、こうしてひとつのつぼみ、一人のエスペラント語学習者を生んだのでした。
                         (2021-09-18)
 (C) 2021 SER (杉並エスペラント会会報 Sazanko n-ro 109 より転載)
(注)「駅名エスペラント」「エスペラント駅名」で検索してみてください。